三菱総合研究所は、生成AIを活用した自由記述式アンケートの分析技術を開発した。この技術により、従来人手で行っていた回答のカテゴリー分類や要約作成の作業時間を10分の1以下に短縮できることが分かった。具体的には、1000人を対象とした公共施設の配置に関するアンケートの自由記述回答を、7つのカテゴリーに分類し、各カテゴリーの要約文を作成する作業を行った。生成AIにはMicrosoftのAzure OpenAI Serviceを介してGPT-3.5とGPT-4を使用。カテゴリー分類では、プロンプトの調整により精度を向上させ、100件の回答分類に要する時間を約30分から約2分に短縮。さらに、グランドトゥルースとの一致率も約30%向上した。要約作成では、6カテゴリーの要約を約10分で完了。通常4〜5時間かかる1000件規模のアンケート分析が大幅に効率化された。三菱総研は今後、この技術を自社のアンケート分析業務に組み込むとともに、AIサービス「ララサポ」のラインアップにも加える方針。また、この技術は自由記述式アンケート以外にも、問い合わせ記録やSNSの書き込みなど、様々なテキストデータの分析にも適用可能としている。この取り組みは、企業や組織が大量のテキストデータを迅速かつ効率的に分析し、有益な洞察を得るための新たな手法として注目される。生成AIの実用化が進む中、このような業務効率化の事例は今後さらに増えていくと予想され、ビジネスや意思決定プロセスに大きな影響を与える可能性がある。ーーー引用元:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/24/01335/