マイクロソフトと量子コンピューター開発企業のQuantinuumが、量子優位性への道筋において重要な2つの成果を達成しました。1つ目は、12個の高信頼性論理量子ビットの作成に成功したこと。これは今年4月に発表された4個の論理量子ビットから3倍に増加しています。2つ目は、高性能コンピューティング(HPC)、AI、量子コンピューティングを組み合わせたハイブリッドな手法で、実世界の化学問題を解決したことです。具体的には、Quantinuumの量子コンピューターとマイクロソフトのAzure Quantumシステムを用いて、キラル分子を生成する触媒反応のケーススタディを行いました。これは、HPCシステム、AI、量子コンピューティングハードウェアを組み合わせて特定の科学的問題を解決した初めての事例とされています。この成果は、古典的なコンピューターでは事実上不可能な問題を量子コンピューターで解決できる「量子優位性」への重要なステップとなります。マイクロソフトは、これらのアプリケーションをAzure Quantumコンピューティングプラットフォームの商用サービスに統合する予定です。この研究は、量子コンピューティングの実用化に向けた大きな前進であり、複雑な科学的問題の解決に新たな可能性をもたらすものと言えるでしょう。今後、さらなる技術革新により、量子コンピューティングの応用範囲が広がることが期待されます。ーーー引用元:https://thenextweb.com/news/microsoft-quantinuum-hybrid-hpc-ai-quantum-solve-real-world-chemistry-problem