インドの著名な映画監督ラーム・ゴーパル・ヴァルマが、今後の作品では人間の音楽家を起用せず、AI生成の音楽のみを使用すると発表しました。ヴァルマ監督は「RGV Den Music」という新しいベンチャーを立ち上げ、SunoやUdioなどのAIアプリを使って音楽を生成する予定です。ヴァルマ監督は、人間の作曲家やアーティストとの仕事において、締め切りの遅れやスケジュールの衝突、歌詞の質の問題などがあったと指摘。AIを使えば「ゼロコスト」で瞬時に音楽が作れるとし、クリエイティブなプロセスを妨げる人的要因を排除できると主張しています。この動きは、AIが創造産業に浸透していることを示す一例です。一方で、オスカー受賞監督のクリストファー・ノーランを含む多くの著名な映画監督たちは、芸術創作におけるAIへの過度の依存に警鐘を鳴らしています。ヴァルマ監督は「人間のミュージシャン、作曲家、作詞家、歌手は近い将来、大きな影響を受け、やがて完全に姿を消すだろう」と予測しています。また、AIで生成した楽曲の知的財産権を暗号技術で保護する取り組みも行っているとのことです。この動きは、世界最大の映画産業を持つインドにおいて、AIが創造的な分野にどこまで浸透するかを示す象徴的な出来事となりそうです。技術の進歩と芸術性のバランスをどう取るか、今後の展開が注目されます。ーーー引用元:https://techcrunch.com/2024/09/19/indian-filmmaker-ram-gopal-varma-abandons-human-musicians-for-ai-generated-music/