カスタマーサポートボットとはカスタマーサポートとは、顧客からの問い合わせに対応する部署のことです。近年では業務効率や顧客満足度向上などさまざまな目的でチャットボットを導入する企業が増えています。サイトの右下に表示されている小さなアイコンやウィンドウがチャットボットです。顧客がそこに質問を入力すると自動で回答を行ってくれます。これまでの多くのチャットボットは「条件分岐型」と呼ばれる形式を採用していました。 ユーザーが事前に用意された選択肢をクリックして進む形式で、簡単に操作できる一方、選択肢にない質問には対応できず、何度も選択をするには手間がかかるという課題がありました。また、作る側にとっても、複数の分割や選択肢を設計する必要があるため、設計に手間がかかることが多いです。そこで、LLM(大規模言語モデル)を活用したチャットボットを導入することが有効です。この方法では、簡単にチャットボットを作成することができ、より顧客の多様なニーズに応えることができます。チャットボットを手軽に導入できるDifyDifyはLLMアプリケーションをノーコードで手軽に実装できるツールです。アメリカ、デラウエア州に登記するLangGenius社が展開しているサービスであり、使いやすさが特徴のノーコードツールです。Difyでは「ワークフロー」「チャットボット」「エージェント」を作成することができます。そのうち、「チャットボット」で今回の内容を実装できます。カスタマーサポートチャットボットの作り方今回作るもの下記のシンプルな流れのチャットボットを想定しています。チャットが来たら「どのような質問」か分類する質問内容に応じて、知識を取得してくるLLMに与えて回答を生成するSTEP1:左上の最初から作成をクリックしてアプリを作成STEP2:チャットボット、Chatflowを選択 アプリの名前を決めるSTEP3:LLM、回答をいったん削除画像のような画面に遷移したら、邪魔なので一度LLM、回答のブロックを削除しましょう。ブロック右上三点マーカー→削除の順で削除できます。STEP4:開始ブロックに質問分類機ブロックを接続開始ブロック右端十字マーク→質問分類機の順で選択し、開始ブロックに質問分類機ブロックを接続しましょう。STEP5:質問分類機ブロックの設定を行うまず、このブロックの説明を入力します。(画像赤丸1)次に使用するLLMモデルを設定します。今回は例としてgpt-3.5-turboを使用します。(画像赤丸2)最後にクラスの設定を行います。クラスには対応したい質問を入力しましょう。STEP6:ナレッジを設定LLMモデルに読み込ませたい資料(ナレッジ)を設定します。画面上部の「ナレッジ」タブをクリック→ナレッジの作成→読み込ませたい資料の内容に合わせてデータソースを選択してください。今回はPDFファイルとウェブサイトのURLを設定しています。次へをクリックすると上の画像のような画面に遷移します。このまま保存して処理で問題ありません。ナレッジが作成されました。STEP7:知識取得ブロックを設定知識取得ブロックを追加し、先ほど設定したナレッジを追加します。追加した後は、検索設定(赤丸1)のRERANK設定をウェイト設定にしましょう。→Rerankモデルにしたほうが精度が高いのですが、cohereというLLMモデルを設定する必要があります。今回は手軽に使用できるウェイト設定にしておきます。次に、ナレッジの右側にある鉛筆マーク(赤丸2)をクリック→ナレッジの説明を入力しましょう。STEP8:想定外の質問への回答を設定する。回答ブロックを追加し、想定外の質問に対する回答を記入しましょう。STEP9:知識を取得し、回答を生成するLLMの設定を行うLLMブロックを追加し、設定を行います。最初にモデルを設定します今回はgpt-4oに設定しています。次にコンテキストを知識取得/resultに設定します。次にメモリをオンにしてください。最後にSYSTEMを設定し、LLMに命令を与えます。以下の文を張り付けてください。次の文脈を、学んだ知識として、XMLタグ内の<context></context>内に使用します。<context></context>ユーザーへの回答:- わからない場合は、わからないと答えればよい。- わからない場合、不明な場合は、明確にするよう依/頼する。情報を文脈から得たというようなことは言わないようにしてください。また、ユーザーの質問の言語に合わせて回答してください。張り付けが完了したら、<context>の下の空白行にカーソルを合わせ、xボタンを押し「コンテキスト」を追加してください。STEP10:回答ブロックの設定を行う回答ブロックの設定を行います。xをクリックし、LLM/テキストを選択してください。実際に使ってみる完成したら実際に使ってみましょう!右上のプレビューをクリックし、想定している質問を送信してみましょう。今回は例として弊社サービスである「SAKUBUN」について質問してみましたサービス内容についての回答を得ることができました!(流れとしては、受け取った質問を質問分類機で分類→それに合った知識を取得→LLMが回答を生成→実際に顧客に回答という流れになっています。)まとめこの記事では「Dify」を使用したチャットボットの作り方について解説しました。Difyを用いることで、簡単にチャットボットを作成できることができます。チャットボット導入のメリットとして、コスト削減、24時間対応の実現が挙げられます。ぜひ導入してみてください。