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【伴走型】アジャイル開発のスクラムとは?基本(特徴)やメリットをわかりやすく解説

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【伴走型】アジャイル開発のスクラムとは?基本(特徴)やメリットをわかりやすく解説

最終更新日:

2025.4.8

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アジャイル開発のスクラムは、ソフトウェアを開発する手法の一つです。固定されたチームによって、変化の激しい市場に対応しながら、必要な機能を作り上げてプロダクトを完成させます。

本記事では、アジャイル開発における「スクラムの基本」に加えて、特徴やメリットを詳しく解説します。

そもそもアジャイル開発とは

そもそもアジャイル開発とは、プロジェクトを小さい単位で区切って開発する手法のことです。短い期間で開発工程を繰り返す(イテレーション)、および計画から設計・実装に加えてテストまで順にリリースを繰り返します。

それぞれの機能単位で開発を進めることから、プロジェクトの大枠を決めるだけでプロジェクトをスタートできるうえ、仕様変更に強いことも特徴の一つです。

アジャイル開発の概要については、以下のページをご覧ください。

【関連記事】【2022年版】アジャイル開発とは?特徴や費用・見積もりの内容までプロが解説

アジャイル開発における「スクラム」とは

アジャイル開発における「スクラム」とは

アジャイルという開発の概念をベースに、ソフトウェアを開発する手法として確立されたのが「スクラム」です。

スクラムという手法は、アジャイルソフトウェア開発宣言に関わったメンバーの著書である、「アジャイルソフトウェア開発スクラム」の出版によって広く認知されました。

具体的には、チームとして「必要なものは何か」「いつまでに必要となるのか」「誰が何をやるのか」という視点でタスクを振り分け、それぞれが達成することによってプロダクトを完成させる方法です。

チームへ主軸があることで、アジャイル開発におけるスクラムでは、チームワークやコミュニケーションが成功のために必要不可欠となります。

【語源はラグビーのスクラム】
ラグビーでは8人の選手が肩を組んで、相手チームと押し合いながらボールを前に進めていくことをScrum(スクラム)と呼びます。同様に、スクラム開発でも固定メンバー(チーム)でプロジェクトを進めていくことから、こうした呼び名になったようです。

アジャイル開発でスクラムが選ばれる理由

アジャイル開発でスクラムが選ばれる理由

アジャイル開発でスクラムが選ばれる背景には、主に以下の3つの理由が挙げられます。

  • シンプルでアレンジしやすいこと

  • 採用数が多いこと

  • フレームワークの基盤となること

スクラムのルールブック(スクラムガイド)は、20ページほどでまとめられており、理解しやすくアレンジもしやすいシンプルさを持っています。また、そのシンプルさもあり世界で多く採用され、情報や事例が多く存在していることも使われやすい理由の一つです。

さらに、スクラムはアジャイル開発のフレームワークとしてアレンジされ、以下のような新たな手法が生まれていることから、使いこなせることで同じ基本を持つ手法を取り扱う際の学習コストを下げられるといった利点でも選ばれやすいものです。

  • Scrum@Scale

  • LeSS

  • SAFe

アジャイル開発におけるスクラムの基本

アジャイル開発におけるスクラムの基本

アジャイル開発におけるスクラムは、知識は経験から生まれるもの(経験主義)と、無駄を省いて本質に集中する(リーン思考)に支えられています。

そのため、以下に挙げた2種類の定義が基本となります。

  1. 透明性・検査・適応というスクラムの3本柱

  2. スクラムの5つの価値基準

透明性・検査・適応というスクラムの3本柱

スクラム開発では、透明性・検査・適応という3本の柱があります。

柱の名前

概要

透明性

プロセスや作業をステークホルダー・開発チームの双方で見える化すること

検査

プロダクトで期待された効果を得られるのか・進め方に問題ないかなどを確認すること

適応

問題があった場合およびうまくできる方法等に順応してやり方を変えること

透明性では、依頼側と開発側で常に状況を確認でき、検査では制作物や進捗状況のチェックが実施され、適応によってプロセスやプロダクトの軌道修正が実施され最適化するといった形です。

スクラムの3本柱によって、プロダクトは常に最適化され続け、チーム一丸となってプロジェクトの推進に臨める形が整います。

スクラムの5つの価値基準

スクラム開発における5つのチームを支える価値基準は、以下のとおりです。

項目

内容

確約

ゴールを達成してお互いのサポートを確約する

集中

ゴールに向けて可能な限りで進捗を進められるようスプリントの作業に集中する

公開

スクラムチームおよびステークホルダーは作業や課題を公開する

尊敬

チームはお互いに能力のある独立した個人を尊敬する、および一緒に働く人からも同様に尊敬される

勇気

正しいことや困難に立ち向かう勇気を持つ

スクラム開発は、こうしたチームのベースがあるからこそ、その価値を最大化し、プロダクトの開発に注力できる特徴を持ちます。

アジャイル開発におけるスクラムの特徴

アジャイル開発におけるスクラムの特徴

アジャイル開発におけるスクラムの代表的な特徴は、以下が挙げられます。

  • チームワークを重視する

  • 生産性を最大化する

  • ビジネス目標の達成を目指す

チームワークを重視する

アジャイルにおけるスクラム開発は、チームワークを重視する特徴があります。

まずスクラムでは、以下の固定的なメンバーで開発を進めて、それぞれに役割が割り振られています。

  • プロダクトオーナー(PO):決定権を持ったオーナー(責任者)

  • 開発者:実際に開発を進めるスタッフ(エンジニア)

  • スクラムマスター(SM):全体の調整役およびPOや開発者の課題解決に取り組むメンバー

チーム主体のロール(役割)が割り当てられているものの、リーダーやマネージャーといった立場に責任を押し付けることなく、一丸となってマネジメントを実施します。

その結果、作業を同時進行でき、作業の精査(検査)によって最適化されることでチームは開発を通してより専門性を高めながら生産性においても最大化していく形が実現するわけです。

なお、スクラムにおけるステークホルダーはお金を提供するスポンサーや社内の上司などを指し、開発には加わらないものの発言権を持っています。このことから、各担当者が積極的に議論へ参加し、より良いプロダクトを目指すために意見を交わすことがさらにチームを強固なものにするためにも不可欠です。

生産性を最大化する

スクラムでは、固定メンバーで進めるその特徴から、メンバーそれぞれが抱える得手・不得手を理解し、全体を通してその解決にあたることで生産性を最大化できます。

また、スプリントレトロスペクティブによってチーム全体で振り返りを実施し、特定の目標(目的)を持って開発を継続できることでモチベーションを高く維持できることも利点です。

スクラムはスプリントが実施されるたびに振り返りを実施する機会がありますから、情報共有はスムーズですし、問題・課題を繰り返し解決することでプロダクトの完成度が高くなるといったことも期待できます。

ビジネス目標の達成を目指す

スクラムでは、要件(要求)において設定された目標の達成を目指す形でチームが稼働します。その結果、従来(一括請負)のゴールである「納品」ではなく、よりよいプロダクトの創出という共通の目標に向かって動く好循環を作れる形です。

  • ニーズのないものができあがる

  • 仕様変更ができなくて失敗する

  • ゴール・目標の不一致でうまく進まない

などの課題を解決できる開発手法としてもマッチし、良いソフトウェアを作り継続的に成長させることに向き合えます。単純にシステム開発を外注するだけにとどまらず、チームとして取り組める環境を作るうえでもスクラムは非常に有効な手段として選べるでしょう。

アジャイル開発のスクラムで重要な「スプリント」

アジャイル開発のスクラムで重要な「スプリント」

アジャイル開発のスクラムで知っておきたいのが、何度も繰り返す「スプリント」です。スプリントは、日本語で短距離走という意味を持ち、スクラムでは機能を細かく分割・開発する方法として取り入れられています。

アジャイルではイテレーション(反復・繰り返し)として取り上げられ、スプリントも同様に1週間または2週間程度で何度も繰り返して機能をリリースする特徴があります。

そして、このスクラムにおけるスプリントは以下の4つにわけられています。

  • スプリントプランニング

  • デイリースクラム

  • スプリントレビュー

  • スプリントレトロスペクティブ

上から順に進められ、スプリントレトロスペクティブ(いわゆるチームでの振り返り)が完了したら、またプランニングに戻るという工程を繰り返します。

ここからは、より詳しくどのようなことをするのかについて、それぞれの工程にわけて説明します。

スプリントプランニング

アジャイルのスクラム開発では、スプリントプランニングによってバックログを作成する流れからはじまります。要件(要求)にあわせて必要となる機能の一覧を洗い出し、優先順位をつけて開発を進めるためです。

以下のトピックを扱うことで、スプリントで取り組む「スプリントバックログ」の作成を実施します。

  • Why:スプリントにはなぜ価値があるのか

  • What:スプリントで何ができるのか

  • How:作業をどのように完了させるのか

バックログは2種類

  • プロダクトバックログ:機能および改善要素などをリスト化したもの

  • スプリントバックログ:プロダクトバックログをスプリントごとに切り分けたもの

プロダクトバックログは定期的にステークホルダー全員へ共有し、現在のプロジェクトにおける進捗や状況を伝える際に用いられます(透明性)。一方でスプリントバックログは、スプリントごとにわけたタスクリストに近いもので、優先順位が定められており、チーム内でその順位を基準に取り組むようルール化されています。

なお、作業進捗によってはスプリントバックログの追加・削除も許容されており、現在の状況を把握したい場合はプロダクトバックログおよび成果物(デモ)の確認がおすすめです。

なお、プロダクトバックログを定義する際にはユーザーストーリーが用いられます。詳しくは、以下のページをご覧ください。

デイリースクラム

デイリースクラムでは、決められた時間(タイムボックス)を使ってミーティングを実施します。毎日同じ時間に15分程度で行われ、例えば進捗の報告や取り組むこと、問題(課題)の共有等が実施されます。

ゴールへの進捗を確認し、必要に応じて修正後、予定作業を調整して実施するといったことが大きな目的です。

なお、デイリースクラムで解決しない課題が挙がった場合、別途で会議を実施して解決に動きだすこともあります。

スプリントレビュー

スプリントレビューでは、実装・開発した機能においてデモを交えながらステークホルダーとレビューを実施します。

プロダクトバックログに必要な項目を追加するに限らず、優先順位を変更するといったことも含まれます。進捗について話し合い、課題や問題についてのフィードバックを得ることで、チームがこれから成果物のために何をするのかを具体化できるのが利点です。

なお、スプリントレビューについて詳しくは、以下の記事で解説しています。

【関連記事】スプリントレビューとは|概要や目的・やり方をわかりやすく解説

スプリントレトロスペクティブ

スプリントレトロスペクティブは、次のスプリントにおける品質や効果を高めるべく、チームを対象に改善・育成するための議論を実施することです。

解決すべき課題や人間関係の問題、実施すべき内容の最適化を調整します。振り返りという意味が強く、非効率的なプロセスを取り除き、全体の進行をスムーズにする役割を担います。

なお、スプリントレトロスペクティブについてより詳しくは、以下の記事で解説しています。

【関連記事】スプリントレトロスペクティブとは|目的や実施するタイミング・やり方を解説

アジャイル開発でスクラムを手法として選ぶメリット

アジャイル開発でスクラムを手法として選ぶメリット

アジャイル開発でスクラムを手法として選ぶ代表的なメリットは、以下が挙げられます。

  • 要件(要求)へ柔軟に答えられる

  • 大型テストによるリスクを低減できる

  • チーム力の向上で生産性を高められる

  • 具体的なイメージを確認できる

要件(要求)へ柔軟に答えられる

アジャイル開発でスクラムを採用した場合、要件(要求)へ柔軟に答えられる利点があります。

開発期間をスプリントで短く区切ると、1〜2週間ほどになりますから、レビューの時点で仕様変更や追加の要望が起きても柔軟に対応できるからです。また、優先順位も変更でき、すぐに変更を確認したいときにも有効です。

また、トラブルおよび不測の事態が発生した場合にも、スケジュールを柔軟に調整して適切に対応できるでしょう。

【一言メモ】
スクラム開発は、ミーティングの実施によって進捗・課題等を共有する機会が設けられています。これにより、問題・課題を迅速に把握し、素早く解決できることでプロジェクトの遅延といったリスクを低減できます。

大型テストによるリスクを低減できる

アジャイル開発のスクラムでは、デモを用いて小さく開発し、動作テストおよびレビューを繰り返すスタイルによって、大型テストで発生する以下のリスクを低減できます。

  • 最終段階で重大な問題に気づき大掛かりな修正を実施する

  • 方向転換によって追加の機能を多く実装する など

スプリントごとに実施されるテストでは、レビューの時間も確保できることでさらに良いものへと作り込めます。また、先述したように仕様変更にも対応できることもリスク低減に役立ちます。

【一言メモ】
テストに加えてフィードバックを実施しやすい環境を整えられることで、よりニーズに合わせた開発を実現できます。開発者にとっても成長のきっかけとなり、依頼者(ステークホルダー)にとっても良いプロダクトを生み出せる状況を作れるのもスクラムの魅力です。

チーム力の向上で生産性を高められる

スクラムにおけるスプリントの最後には、チームの振り返りが実施されることで、チーム力を向上できて生産性を高められます。ステークホルダーからのレビューも踏まえて実施され、さらにはメンバーの得手・不得手にも切り込み最適化するからです。

また、固定メンバーであることにより、スプリントを繰り返すことで知識・スキルが磨かれ、コミュニケーションも円滑化できることも最適化できる要因の一つです。

情報共有に関しても迅速化し、要件を素早く伝えられることで業務効率化および生産性向上にも寄与します。

具体的なイメージを確認できる

スクラムでは、実際に開発した機能をインクリメント(いわゆる成果物)として触れることができ、デモ機に触れながらイメージを確認できます。

触れることでしか知りえなかった不便さや、改善の要望を伝えられますから、想定していたプロダクトにより近いものを作り上げられる利点があります。また、デモの共有はチームとステークホルダーの間にある認識のズレや、イメージのズレを修正できることも大きなメリットです。

【補足】スクラム開発で使われるその他の用語

【補足】スクラム開発で使われるその他の用語

補足として、アジャイル開発におけるスクラムでよく使用される用語を一覧で紹介します。

用語

説明

スプリント

プロジェクトを項目に分けて小さく区切ったもの

スプリントプランニング

スプリント内における計画のこと(詳細かつ具体的である)

デイリースクラム

トラブルがないかを確認するミーティング

スプリントレトロスペクティブ

スプリント後に行うチームの振り返り

プロダクトバックログ

必要な項目を順番に並べたリスト

プロダクトバックログリファインメント

プロダクトバックログの項目に対して詳細追加・見積もりを実施する

スプリントレビュー

仕上がった成果物(デモ)をステークホルダーと共にフィードバックする作業
プロダクトバックログの調整が実施されるケースもある

タイムボックス

作業を区切って進める際の固定時間のこと

インクリメント

これまでのスプリントでの成果とスプリントで完成したプロダクトバックログの項目を合わせたもの(いわゆる成果物およびデモ)

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アジャイル開発におけるスクラムに関するQ&A

アジャイル開発におけるスクラムに関するQ&A

最後に、アジャイル開発におけるスクラムに関するQ&Aへまとめて回答します。

  • アジャイル開発の注意点は?

  • アジャイル開発のデメリットは?

  • アジャイル開発手法の一覧は?

アジャイル開発におけるスクラムの注意点は?

アジャイル開発におけるスクラムの代表的な注意点は、以下のとおりです。

  • エンジニアには一定のスキルを身につけた人材を選ぶ

  • スプリント内の作業量は適切な量を保つ

  • レトロスペクティブはステークホルダーの参加を重要視する

  • 作るものが決まっている場合は採用しない

  • スケジュールの管理には常に目を向けて肥大化を防ぐ

アジャイル開発におけるスクラムのデメリットは?

アジャイル開発でスクラムを選ぶデメリットは、以下のとおりです。

  • 短期間ではチームの協力体制を作りきれない:短期スパンだと教育期間が短くなるため

  • スケジュールが肥大化してしまう:仕様変更・追加開発によって発生するため

  • 技術者によって品質が左右してしまう:チームにアサインするエンジニアレベルに依存するため

  • トライアンドエラーの許されない開発には向かない:何度もデモを作りレビューを繰り返すため

  • 内容が細かく決まっているプロダクトには向かない:すでに内容や機能が細かく決まったプロダクトでは十分に効果を得られないため

アジャイル開発手法の一覧は?

アジャイル開発の代表的な手法の一覧は、以下のとおりです。

  • スクラム

  • エクストリームプログラミング

  • ユーザー機能駆動開発

  • リーンソフトウェア開発

  • 適応的ソフトウェア開発

  • ASD(Adaptive Software Development)

  • DSDM(Dynamic System Development Methodology)

  • アジャイルモデリング(Agile Modeling)

  • クリスタル・クリア(Crystal Clear Method)

まとめ

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アジャイルのスクラム開発とは、ソフトウェアを開発する手法の一つ。固定されたチームによって、生産性を高めながらチームワークを高め、最適化されたプロダクトの制作を実施できます。

また、スプリントにおいてはデモを利用したレビューが含まれており、ステークホルダーからの意見を取り入れて、さらにイメージと近いプロダクトを生み出せるのが大きな利点でしょう。

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