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ChatGPTは著作権を侵害する?知っておきたい権利の知識

最終更新日:

2025.10.14

ChatGPTは著作権を侵害する?知っておきたい権利の知識

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AI技術を使用して文章を作成できるChatGPT(チャットGPT/チャットジーピーティー)の話題が尽きません。

便利でGoogleの脅威となるようなChatGPTですが、利用禁止を表明した国もあるほど、ChatGPTの著作権やプライバシー侵害の問題も指摘されています。

では私たちはChatGPTを利用する際、どのようなことに気をつけるべきなのでしょうか。本記事ではChatGPTの著作権を踏まえながら、ChatGPTの利用方法について解説します。

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ChatGPTの著作権を考える上で知っておくべき前提知識

ChatGPTの著作権を考える上で知っておくべき前提知識を、下記に分けて解説しておきます。

  • そもそもChatGPTとは

  • 何を学習データに使っているのか

そもそもChatGPTとは

ChatGPTは、人間のように自然な会話のやりとりができるAIチャットサービスです。

2022年11月にOpenAI社が公開し、2023年2月にはユーザーが1億人を超えるなどその話題は尽きることがありません。

ChatGPTは検索エンジンのように収集した情報を提示するだけでなく、対話をしながら課題に対するアドバイスをはじめ、小説や脚本・歌詞などの文章生成が可能です。

ChatGPTの無料版はGPT-3.5という言語モデルがベースですが、現在はより学習が向上したGPT-4が公開されており、ChatGPTの有料プランユーザーが利用できます。

何を学習データに使っているのか

ChatGPTの言語モデルであるGPT3.5やGPT4の学習データは、インターネット上に公開されている大量のテキストデータです。

ネット上にあるものや学習のために用意された情報で、具体的にはウェブページ・書籍・ニュース記事・雑誌・論文・ウィキペディアなど、さまざまな種類のテキストデータを指します。複雑な関係やパターンをとらえることができますが、学習に用いたデータの全容は公開されていません。

しかし、近年その学習データについて著作権や個人情報保護の観点から、問題が指摘されています。

ChatGPTで発生している著作権の問題・課題

ChatGPTのようなツールの大規模言語モデルを作成するためには、大量の自然言語データの収集が必要です。

しかし、自然言語データや画像データは「著作物」(著作権法2条1項1号)にあたるものも多く、著作権法上の課題をクリアにしておかなければなりません。

またクリエイターの中には自分の著作物がAI学習に利用されたり、精度を高めたAIに自身の仕事への危機感や課題意識を持つ人も少なくないでしょう。

ChatGPTをはじめ生成AIは、著作権法上の課題だけではなく、社会的な課題も提起しています。

文章および画像などのコンテンツが利用許諾なく使われている問題を挙げた記事として、以下にリンクを挙げています。

プライバシー侵害への懸念も残されている

ChatGPTを運営するOpenAIは、利用者が質問などの入力内容や生成された出力内容をサービスの提供のために利用する場合があるとしています。

個人情報や企業秘密などを入力した場合、ChatGPTの学習データとして利用される可能性があり、個人情報の漏洩が発生するおそれもあります。

また一方で、ChatGPTの学習データには個人情報や企業秘密が含まれている懸念もあり、出力内容がプライバシーや著作権を侵害している可能性も捨てきれません。

ChatGPTにおける著作権侵害の問題

ではChatGPTにおいて本当に問題があるのか、以下の2点から著作権について記述します。

  • ChatGPT公式の著作権

  • 日本における著作権法

ChatGPT公式の著作権

ChatGPTを開発したOpenAIの公式見解として、以下が挙げられています。

OpenAI はここに、Output に関するすべての権利、権原、および利益をお客様に譲渡します。これは、本規約を遵守する限り、販売や出版などの商業目的を含むあらゆる目的でコンテンツを使用できることを意味します。

OpenAI利用規約第三条「Content」より引用(日本語訳)

ChatGPTの自然言語処理技術を用いたモデル自体の著作権やライセンスはOpenAIに帰属しますが、ChatGPTを使用して作成した文章やコンテンツの著作権やライセンスについては、作成した人物や組織に帰属としています。
そのため、利用者はChatGPTの生成物の販売や出版などの商業目的などで利用しても、規約等を遵守する限り、原則として著作権侵害の問題は生じません。

しかし、利用者は入力内容や生成された出力内容について、適法性や規約等に責任を負うため、既存著作物の著作権侵害の可能性に注意を払う必要があります。

日本における著作権法

ChatGPTのように生成系AIのための著作物収集には、著作権法上の課題をクリアすることが欠かせません。日本における著作権法では、AIによる学習のための著作物利用は基本的に認められています(著作権法30条の4)。

本来AIの学習過程で著作物をコンピュータに取り込む等には、著作権者の許諾が必要となりますが、著作権法30条の4で、AI学習のための利用であれば許諾なく複製等ができると規定されています。

ただ著作権侵害が問題になった場合、一般的に著作物が利用された地の法が準拠法として選択されるため、海外利用については日本の著作権法がどこまで適用になるか難しいところです。

例えば、米国では日本の著作権法のようにAI学習を認める明確な規定がありません。そのため、生成AIにおける著作物の利用における無許諾の是非が問われています。

ChatGPTの著作権問題が文章生成で発生する原因

ChatGPTの著作権問題が文章生成で発生する原因として、以下の2点が挙げられます。

  • 学習したコンテンツに著作権のあるものが含まれる

  • 感情がないため類似した文章を作ってしまいやすい

学習したコンテンツに著作権のあるものが含まれる

ChatGPTは、学習した大量のテキストデータを元に文章を生成します。ChatGPTに本の一文を入れて本の題名を問うてみると、本の題名を教えてくれます。

このようにChatGPTが既に学習しているデータに著作権のあるものが含まれるため、生成された文章が著作権侵害にあたる場合も少なくありません。特に、ChatGPTで生成された文章が既存の記事や書籍などと類似している場合は、著作権侵害の可能性が高まります。

感情がないため類似した文章を作ってしまいやすい

AIは人間と異なり、感情がありません。そのためChatGPTで生成された文章には、学習データに基づいた偏りや誤り・類似した文章を作りやすい傾向があります。

類似した文章を作りやすいということは、生成された文章も多い可能性が高く、あなたが生成した文章は既に誰かが公開しているかもしれません。ChatGPTが生成した文章は、既に誰かが生成しているという認識を持って利用するようにしましょう。

また、それらの原因から著作権問題を防ぐために以下の2点を意識しましょう。

  • 盗作をチェックする

  • 情報を適切にプロンプトへ入力する

盗作をチェックする

ChatGPTは人間が作成するのと同じように文章が作成される点が魅力的ですが、精度についてはまだまだ高いと言えず、文章の正当性にも疑問が残ります。

特に商用利用については情報の正確性が必須であるため、ChatGPTを利用する際にはコピー&チェックツールを使い、十分なチェックを行いましょう。

ChatGPTを使用して文章やコンテンツを作成する場合は、オリジナル性確保の観点からも、入力内容を含め自分自身の言葉やアイデアで文章やコンテンツを構成する必要があります。

情報を適切にプロンプトへ入力する

ChatGPTは、あくまでAIツールのため、人間と異なり文脈や背景知識がありません。ChatGPTはプロンプトに含まれる情報から回答を導き出しますので、より質問や問いが具体的であることが求められます。

例えば、気象予報士や弁護士といった専門家の立場にたった上での説明を求めたり、文章を500文字以内や要約といった条件を指定したりします。プロンプトはChatGPTに対して何を求めているのかを明確にし、ChatGPTが正確な情報を導き出すために欠かせません。

ChatGPTで著作権の制限が行われたことで想定される未来

生成AIが台頭し始め、コンテンツ提供サイト等では、提供している著作物を収集してAI学習に用いることを、利用規約等で禁止しているケースが少なくありません。

日本の著作権法において容認されている、AI学習のための著作物利用を制限する条項を、オーバーライド条項と呼びます。オーバーライド条項が適用される場合、ChatGPTなどのAI学習のために対象の著作物を利用すれば、損害賠償を請求される可能性があります。

しかし日本ではAI学習が公的利益としての傾向が強く、クリエイターは自分自身でクローリング防止や侵害検知支援の技術的対策が求められます。生成系AIの発展とクリエイターの保護の天秤は、どちらか一方に比重がかかりすぎることのないよう、常にバランスを保たなくてはなりません。

【補足】ChatGPTにおける商用利用の問題

ChatGPTは高速で自然な文章を生成できるため、コンテンツ制作や質問応答などの業務が効率化され、ビジネスの生産性が向上する非常に魅力的なツールです。

またOpenAIが利用規約条文にも掲げている通り、ChatGPTによる生成物に関するすべての権利および利益は作成者にあるため、販売や出版などをはじめ、商用利用したい方は少なくないでしょう。

しかし、ChatGPT が学習に使用した大量の文章データには、著作権がある文章も含まれている可能性があることを忘れてはいけません。ChatGPTを使って自動生成された文章が、著作権を有する文章や極めて類似した表現であった場合、著作権侵害になる可能性があります。

ChatGPTが生成する文章が偏った情報を含む場合もあります。差別的や暴力的な出力がなされないようにされていると考えられますが、出力された文章には必ず人間のチェックが欠かせません。

またOpenAIは収集したデータをサービスに活用するため、プロンプトに入力した内容はOpenAIに筒抜けになると考え、企業の機密情報やプライバシー情報は入力しない方が無難でしょう。

以上を踏まえた上で、ChatGPTのコンテンツポリシーと利用規約に従っているのであればChatGPTを使って生成されたコンテンツを商用利用し、恩恵を享受しても問題ありません。

ChatGPTと著作権に関するFAQ

ChatGPTと著作権に関するFAQをまとめて紹介します。

  • ChatGPTの著作権は小説にも該当する?

  • ChatGPTの著作権はソースコードやプログラムにも該当する?

  • ChatGPTの著作権は論文にも該当する?

  • ChatGPTの結果の著作権は?

  • ChatGPTのコンテンツの著作権は?

  • 何をしたら著作権侵害になるのか?

  • 著作物を引用するときの条件は?

ChatGPTの著作権は小説にも該当する?

ChatGPTの著作権は、小説にも該当します。

ただChatGPTの学習データのみならず、生成物について既にある著作物の著作権侵害にあたる可能性も大いに考えられるため、注意が必要です。

ChatGPTの著作権はソースコードやプログラムにも該当する?

ChatGPTの著作権は、ソースコードやプログラムも該当します。現時点では、ChatGPTの作ったプログラミングコードをそのまま使えることは少ないようですが、今後ChatGPTの回答はますます向上する可能性があります。

またHTMLを使ったコーディングでは、かなりの高精度なものができるため、利用については注意しましょう。

ChatGPTの著作権は論文にも該当する?

ChatGPTの著作権は、論文にも該当します。小説についても述べましたが、既にある著作物の著作権侵害にあたっていないか、十分な精査やライセンスの提示が欠かせません。

ChatGPTの結果の著作権は?

OpenAIは利用規約で、出力したものについての権利はすべて作成者に帰属するとしています。しかし著作権とは、思想や感情を創作的に表現したイラストや文章・コンテンツといったあらゆる著作物を保護するための権利です。 

上記に記した「思想や感情を創作的に表現」する行為が重要で、基本的にこの行為を行えるのは人間のみで、AIであるChatGPTは対象外とされています。

ただ面白い文章を書くために、ChatGPTに登場人物や場面描写などを細かく指示をする人間の手が入った場合の生成物は、この限りではありません。

ChatGPTが生成した文章やコンテンツが著作権の対象なのかの1つの判断基準として、その生成物が「思想や感情を創作的に表現した」ものであるかが問われるからです。

ChatGPTの結果の著作権は、プロンプトにおいて人間が関与した度合いや過程、またはそのオリジナル性などによって変わってきます。

ChatGPTのコンテンツの著作権は?

ChatGPTのコンテンツの著作権は、OpenAIに帰属しますが、ChatGPTで出力されたコンテンツについては、利用規約にもあるように利用者が権利を得ます。

出力されたコンテンツの著作権はAI自体に著作権が認められておらず、生成物にどれだけ人間が関与したかによって左右され、国や地域によって異なるのが現状です。

プロンプトに細かな指示を入力し、オリジナル性を高め、生成された文章についても常に既にある著作物の著作権侵害をしていないかチェックを怠らないようにしましょう。

ChatGPTを利用する際には、適用される法律や利用規約を十分に理解し、適切に対応する柔軟性が必要です。

何をしたら著作権侵害になるのか?

ChatGPTの学習データは、インターネット上に存在する膨大なテキストや画像であり、その中には著作物も含まれます。ChatGPTは他者の著作物の情報を参考に出力するため、著作物と酷似した結果を出力する場合も少なくありません。

その著作物と酷似した結果を公開するとどうなるでしょうか。AIを使わず自分で書いた文章が、著作物に非常に類似したものであっても、単に似ているのみであり、実際に他者の著作物に準拠して作成していないのであれば、著作権侵害は成立しません。

しかしChatGPTを使って生成したものであれば、話は変わってきます。ChatGPTを使って文章を生成した場合、著作物の内容を知らなかったとしても、ChatGPTがその著作物を参考にして出力している可能性があるため、準拠しているとみなされるかもしれません。

この点は、裁判判例の蓄積が待たれます。

著作物を引用するときの条件は?

著作権法上の「引用」といえるためには、以下の3つの要件が必要です。

  • 著作物が公表されていること

  • 公正な慣行に合致するものであること

  • 引用の目的上正当な範囲内で行われるものであること

公正な慣行に合致しているかどうかは、著作物の種類や引用の目的などから、社会的に妥当といえるかどうかで判断されます。そもそも引用の必要性がなければ、正当な引用とはいえません。

引用する場合は、引用部分との主従関係・引用元の明記・引用部分は忠実にそのまま引用するなど引用部分の明確化が重要です。

まとめ

ChatGPTは規約上生成物の権利は作成者にあるため、個人をはじめ、ビジネスツールとして利用がますます拡大するでしょう。

しかし、ChatGPTが学習しているデータには多くの著作物が含まれており、出力する内容が著作権を侵害していることも少なくありません。また入力した情報は、AI学習に活用される可能性がある点も考慮しておく必要があります。

日本の著作権法上では認められているAI学習のための著作物利用ですが、ChatGPTの著作権についてはまだまだ法整備がおいついていない状況です。

ChatGPTの利用する際、著作権侵害と常に隣り合わせにある認識を持っておきましょう。

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