IT人材の不足によって開発リソース不足となり、人材育成や採用に追われているといったケースは後を断ちません。また、人材は十分に増えつつあることで選べる状態だが、「即戦力」や「質の高い人材」が不足しているというケースも見受けられます。本記事では、開発リソース不足の背景要因は何があるのか、根本的に解決するためには何ができるのかを詳しく解説します。【開発リソース不足の解消はテックユニット】IT人材を採用し、プロジェクトを進めるためには「即戦力」・「質の高い人材」を用意する必要があります。テックユニットでは、月額制で専属の開発チームを構築し、リリース後も継続的なサポートを実施しております。低コスト開発・スピード開発・高品質開発を可能にできるテックユニットは、下記のような方におすすめできるサービスです。・開発リソースの確保に困っている方・企業の新規事業ご担当者様・保守運用を移管したい方・開発の引き継ぎを依頼したい方まずは、お気軽にご相談ください。>>テックユニット(月額制アジャイル開発)の詳細はこちらそもそも開発リソースとは?開発リソースとは、システム開発に必要な人員や資金設備などのことです。つまり、開発リソース不足とは、ITプロジェクトを推進する際の人手不足や資金・設備が不足し、正常に進められない状態を指します。なお、コンピュータの分野におけるリソースという単語には、使われる場面や状況によって意味合いが異なりますので、主な種類を参考までに紹介しておきます。①ソフトウェアまたはハードウェアを動作させるために必要なメモリ容量、ハードウェア容量、またはCPUの処理速度のこと②システム開発に必要な人員や資金、設備など(または資料や情報源を指す)③Windowsプログラミングにおけるリソースとは、プログラムが使用するデータのこと(画像、テキスト、アイコン、ダイアログ、メニューの内容など)④Windowsのシステムリソースのことを略してリソースと呼ぶ【一言メモ】エンジニアリソースとは、エンジニア(人材)というリソース(資源)のことを指す。直、資源であることから、エンジニアが人である以上適切な言葉ではないとの意見がある。IT人材不足は嘘ではないが「質・即戦力が求められている」ITの人材不足は嘘ではなく、実際に企業が積極的に採用していることでしょう。しかし、深刻化する人員不足が嘆かれているなか、Dodaの求人倍率は全体で「約2倍」、エンジニア(IT・通信)では「約10倍」です。企業側の募集よりも人材のほうが多いことが読み取れ、本当に人材不足であるかと言われると微妙なところです。つまりこれを踏まえると、人員が不足しているのは確かではあるものの、そこに求められているのは「質」ではないかと考えられます。深刻化する人員不足昨今の日本では、少子高齢化により2025年には人口の年齢別比率が変化し、超高齢化社会になり労働力不足を招くことが懸念点として挙げられています。一方で既存のITシステムは、これらをメンテナンスしたり新規更新するIT人材の不足から、複雑化や老朽化、ブラックボックス化を招き、セキュリティの課題が深刻になっていくと予測されているのが現状です。このようなITシステムの問題は、日常的に企業で行われている業務を非効率化させてしまいます。DXの推進と逆行するこのような状況と超高齢化社会が、日本の経済界に最大で年間12兆円の経済損失を生じさせる、というのが「2025年の崖」です。IT人材の不足により労働力不足に政府もスキルアップ支援や戦略的人材配置といった対策を講じていますが、それでも人材不足の懸念は払拭できていないと考えられています。しかし、先ほど触れたように求人倍率は高く、人材自体は確保できているはずです。また、エンジニアの教育領域はスクールが発展し、今後も新たな人材は増え続けている現状があるのも事実でしょう。発展するIT人材育成エンジニアの人材育成領域の状態を考える際には、GMOが実施したプログラミング教育市場規模の算出が参考になります。2022年情報教育市場全体の規模は1,778億円、そのうちプログラミング教育市場は302億円です。社会人向けの市場規模は103億円となり、転職を目的としたプログラミングスクールへの需要が高まっていることも示唆されています。求人倍率から見てもエンジニアの母数は確保されており、募集数よりも多いことから、IT人材の育成も効果を奏して一定の確保はできる状態にあるはずです。では、本題である「開発リソース不足」はどこから出てきているのでしょうか。開発リソース不足は「即戦力不足」開発リソース不足は単純に「IT人員不足」ではなく、人材育成の発展にともなってエンジニア自体の母数は増え続け、求人倍率から考えても確保できているが、求める質に届いていないまたは「即戦力となる人材が不足」していると考えられます。スクールでは一定の知識・スキルを得られるものの、実際の現場で学べること(つまり経験)が不足します。問題の解決力や、どのように何をしたら良いのかなどの判断に時間がかかり、プロジェクトを引っ張り続けることは非常に難しいです。では、この質が足りない・即戦力が不足しているといった原因を取り除き、開発リソース不足を解決するにはどうしたら良いのか、次項で紹介します。開発リソース不足の具体的な解決策・対策即戦力不足や質の不足によって起きる開発リソース不足の具体的な解決策・対策は、以下が挙げられます。オフショア開発開発リソースの管理と最適化社内でIT人材を育成する多様な人材を採用する外部にチームを構築するオフショア開発オフショア開発とは、海外の子会社や企業に開発をアウトソーシングする手法です。自社サービスや受託開発など継続的な開発リソースを必要とする企業や、国内の開発コストを抑えたい企業に向いています。オフショア開発の歴史は意外と古く、1970年代ごろに米国がより安い人件費での開発や時差を活用した効率的な開発体制を求めて、インドに拠点を設けたことが始まりと言われています。メリット優秀な人材の確保コスト削減ラボ型開発の実現デメリット業種によっては合わない文化や言語の違いに戸惑う開発リソースの管理と最適化現状用意できている開発リソースの管理と、最適化を実施して効率化を狙うのも一つの方法です。どのような業務を実施し、作業負荷はどうなっているのかを把握できているケースは少なく、余剰リソースが残っているといったケースが発生するためです。また、全体のスキルが可視化されておらず、うまく回っていないということもおきます。そのため、稼働状況とスキルを可視化し、開発リソースを最適化することで、新たな人材を増やすことなくプロジェクトを推進できる状態にできることがあります。社内でIT人材を育成する開発リソースを補うべく、社内でIT人材を育成するのも一つの方法として考えられます。外部から人を入れるよりも採用等の費用を抑えられるメリットがありますが、育成に時間がかかったり、何からはじめるべきか悩んだりするデメリットもあります。IT研修を実施し、適切な人材を見極めることができれば効果が期待できますので、社内のリソースが余っているという場合には検討してみるとよいでしょう。多様な人材の採用開発リソース不足に直面した際には、人材の採用を視野に入れるケースが多くあります。その際には、スキル・知識を持つ人材を見つけ出す必要があり、素早く効果を出すには不向きな側面があります。ただし、人材を適切に見極めることができれば、スクール等で育っているエンジニアもしくは副業等でも活動したい人材から適切なリソースを見つけ出すことも可能です。外部にチームを構築する開発リソース不足の解決策として、外部にIT部門としてチームを構築する方法もあります。社内にチームを作ると人材の採用・育成が求められる一方で、素早く質が高く即戦力となる人材をまとめて用意できるのが利点です。社内チームではないことから、一括請負等で依頼するとプロジェクトに遅れが出たり、目指す方向性に違いが出たりすることがデメリットとして挙げられます。そのため、コストや手間を一定数減らしながら開発に必要なリソースを外部で確保する場合、依頼前に適切な見極めを実施する必要があるでしょう。今回は、即戦力や質の高い人材のリソースを確保することが目的である場合、外部にチームを構築する方法は主要な解決策となるはずです。あまり馴染みのないケースが多いので、その特徴をメリットと一緒に紹介します。開発リソース不足で外部にチームを構築するメリット開発リソース不足の解決として、外部にチームを構築するメリットは、以下が挙げられます。月額制で素早く開発チームを作れるリソースの管理と最適化を実現できる手厚いサポートを受けられる月額制で素早く開発チームを作れる外部にチームを作る場合、一定のコスト(月額制)で用意できるメリットがあります。一括請負の場合は、特定のシステムを構築するために必要な工数や見積もりを実施し、委託する形が通常です。一方で、月額制であれば知識・スキルを保有した人材を必要な人数だけ集めて、自社のチームと同様に開発を進められます。人材育成の手間を省き、チーム構築までのコストを削減できるだけに限らず、柔軟な仕様変更にも対応し、プロジェクトの成功へ伴走できる状態を作り上げられます。リソースの管理と最適化を実現できる開発リソース不足で解決したい「管理と最適化」も、外部チームで実施されることで常に適切な状況を作り続けられることも利点です。例えば、アジャイル開発を主軸としている場合、チームから週ごとに成果報告を受けられます。何ができて、何が課題なのかの共有が行われ、議論によって人員の増加やリリース予定の見直し等、細かく相談しながら進めることができる形です。また、チームをまとめる人材も用意されている場合には、マネジメントの手間を一定数削減でき、プロジェクトをスムーズに進められることも利点となります。手厚いサポートを受けられる外部にチームを構築した場合、これまで積み上げてきた開発にまつわるナレッジによってアドバイス等を受けられるといった手厚いサポートが用意されているのもメリットです。例えば、システムに必要な技術の選定や、プロジェクトを成功に導くためにエンジニア側からの意見やコンサルティングの実施等が代表例です。貴社と一緒にチームとして行動し、成長することで「納品」というゴールではなく、開発後の先を見据えてサービスを作り込めるといった部分もサポートとして優秀でしょう。開発リソース不足ならチームを雇用できるテックユニット開発リソース不足は、エンジニアの質不足や即戦力になり得ないといったことで発生すると考えられます。素早く解決し、現状のプロジェクトを進める際には、外部にチームを構築して進めることも検討しましょう。