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PoC開発とは、本格的なシステム開発の前に概念実証をおこなう手法です。PoCの実施により開発後の大幅な軌道修正を防ぎ、成功確度の高い開発が可能になります。
PoCを成功させるためには、具体的な目的や環境設定が欠かせません。
この記事ではPoC開発に関係する以下の点を解説します。


PoC開発のPoCとは、Proof of Conceptの略語です。「概念実証」や「コンセプト実証」という意味があり、本格的なシステム開発を始める前の手法として用いられています。
ここでは、PoC開発の基本的な知識として以下の3つの点を解説します。
PoCの目的
プロトタイプの前段階に位置する
PoC開発とアジャイル開発の違い
PoCの目的は、ある概念や理論の実用化が可能かを示すものです。実際にシステム開発に取り掛かる前段階として、新たな概念やアイデアの実現可能性を示すために用いられます。
システム開発前にPoCで検証してから構築に移るなら、成功確度を高められるでしょう。
PoCはプロトタイプの前段階に位置する考え方です。プロトタイプつまり試作品は、製品やシステムの実現性を前提にしたものです。試作品を制作し、改良を続けて完成品へ近づけるプロセスをプロトタイプと呼びます。
一方で、PoCは概念・実行性実証のための検証です。PoCにおいてもプロトタイプおよびMVPを制作する場合があります。
しかし、その目的は製品の完成ではなく、あくまで前提がない段階での検証がPoCの特徴です。それぞれの用語の定義を表にまとめましたので、ご覧ください。
| PoC (Proof of Concept) | 概念実証・実効性の検証 |
| プロトタイプ (Prototype) | 社内・自社チームに向けた試作品 |
| MVP (Minimum Viable Product) | 社外・ユーザーに向けた必要最小限のプロダクト |
PoC開発とアジャイル開発にも違いがあります。前述のプロトタイプも含めた、一般的なシステム開発の流れは以下のとおりです。
PoC開発
MVP(プロトタイプ)
アジャイル開発
アジャイル開発は一番完成に近い段階でのプロセスです。要件定義を定めたうえで、以下のプロセスを何度も繰り返し、小さなブラッシュアップを重ねて製品の完成を目指します。
計画
設計
実装
テスト
一方で、PoCはシステム開発の初期段階でおこなわれます。主に概念実証のためのプロセスで、製品の完成を目的としません。
PoCでは、以下の方法で検証をおこないます。
目的設定
実装
検証
データ検証


本開発前にPoCを導入するメリットには、以下の3つの点が挙げられます。
実現性を実装前に検証できる
コスト削減につながる
フィードバックから費用対効果を検証できる
PoC開発を実施するなら、実現性を実装前に検証でき開発失敗のリスクを下げられます。
PoCではプロトタイプの検証により、実現性を高い精度で可視化します。技術的な問題や改善すべき箇所などが実装前にブラッシュアップできるため、開発後の大幅な軌道修正を事前に防げるでしょう。
システムの実現性をあらかじめ検証するなら、必要な工数や人員を最適化でき、コスト削減につながります。PoC開発では、社内リソースだけで十分に実現可能なシステムかどうかの見極めもできます。
実現に必要な技術が不足している場合には、初期段階で方向修正をし、最小限のコストでの外注も検討できるでしょう。
PoC開発には、試作品をユーザーに使用してもらうプロセスもあります。実際に使用した人のフィードバックから、開発側の期待とのギャップを確認し、費用対効果が検証できる点がメリットです。
検証後はフィードバックを参考に、予想売上や利益の指標を立てて対策を検討します。ユーザーの具体的な意見を取り入れ、必要に応じて軌道修正をおこなうなら、より市場のニーズに沿った費用対効果の高い製品を生み出せるはずです。

PoC開発は、効率的なシステム開発にメリットのある手法ですが、やり方によっては失敗に終わってしまうケースもあります。
ここでは、デメリットから学べるPoCの3つの成功ポイントを紹介します。
情報漏洩のリスクは十分に注意する
検証回数は開発費が増大しない程度にする
実際に導入する状態と同じ環境で検証する
PoCで製作したプロトタイプの取り扱いによっては、情報漏洩のリスクが生じ得ます。製品は完成版ではありませんが、データやMVPが競合他社に漏洩すると大きな損失となる可能性があります。
PoC実施前に明確な社内情報保護ルールを定め、関係するスタッフ全員に共有する等の施策を取り、漏洩には十分に注意してください。
PoCを繰り返すと検証精度は上がりますが、コストとのバランスを考える必要があります。 PoC実施には工数やコストがかかるため、検証回数は開発費が増大しない程度に留めましょう。
PoCの目的はあくまで検証なので、成果物において100%の品質は必要ありません。PoCの段階では、プロトタイプやMVPという必要最小限の制作規模で十分です。
検証し、結果を得た後の段階でさらなる品質向上を目指すなら効率的です。
PoCのデータ精度を高めるためには、実際に導入するのと同じ環境での検証が必要です。たとえば、システムの内容によって以下の環境を検証の対象に含められるでしょう。
海外での使用
多言語での使用
場所
時間帯
天候
気温
上記は一例ですが、システムの動作やユーザーの行動に影響を与える要因はなるべく詳細にピックアップしておくのがポイントです。

PoCを実施する流れ・プロセスは主に以下の3段階に分けられます。
PoCによって達成する目的を設定する
実際に実証(デモンストレーション)
実証で得たデータの検証
初めに、PoCの目的を設定します。PoCの有効な実施のためには、目的や指針が明確でなければなりません。
たとえば達成目標が「作業時間の削減」である場合、本当に「40%の作業時間削減が可能かどうか」というように具体的な数値のレベルまで設定します。
目的を設定したなら、実際の実装の段階に進みます。この段階で、実際の使用が想定されるターゲットの生の声を取り入れましょう。
検証価値のあるデータを集めるためには、本格的な開発前に幅広いユーザーに使用してもらうことも大切です。
PoCの最終段階として、実証により得たデータの検証をおこないます。システムの動作状況やユーザーからのフィードバックなどにより明らかになった改善点があれば、PoCの再検証を繰り返すケースもあるでしょう。
検証結果がよいものであれば、本格的な導入へ進みます。ここまでの検証結果を軸として要件定義を作成し、プロジェクトの本格スタートに踏み出す流れとなります。

PoCは新規事業の立ち上げと相性がよい手法である、といえます。新規事業を立ち上げる場合、プロジェクトが頓挫するという大きなリスクはつきものです。そのリスクを最小限にするためには、本格的な開発前の検証が欠かせません。
新規プロジェクトでは、開発途中で大幅な見直しや機能追加が求められるケースがあります。また、実際のフィードバックを集め、当初の構想よりもユーザーにとってさらに利用価値の高い製品にブラッシュアップしていく必要があります。
新規事業立ち上げの初期段階で、これらを見直しできるのがPoCの利点です。PoCにより概念実証をおこなうと、最小限のプロダクトでも市場に合わせた製品を構築できるでしょう。
PoCとは、本格的な開発の前段階で概念検証をおこなう手法です。ある概念や理論の実用化が可能かを実証し、プロジェクトの失敗を未然に防げます。PoCには、コスト削減や費用性効果の高い製品開発ができる、といったメリットがあります。
しかし、情報管理や開発費の予算管理は徹底する必要があり、実施にはある程度の知識や技術が求められるでしょう。
当社では、PoCを含めたシステム開発をおこなっております。月額制アジャイル開発の形で、経験豊富なエンジニアが貴社の開発チームに加わり、効率的なスタートアップをご提案します。
システム構築だけではなく、運用面でのアドバイスも可能です。成功確度の高いシステム開発をご検討中でしたら、当社へお気軽にお問い合わせください。
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