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システムの内製化とは?メリット・デメリットを現役エンジニアが解説 

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システムの内製化とは?メリット・デメリットを現役エンジニアが解説 

最終更新日:

2025.4.8

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これまで、多くの企業がシステム開発を外部のITベンダーに委託する形でした。しかし、急速に変化する市場および顧客ニーズに対応し、さらに最適化したサービスを提供することを目的に、システムの内製化へ踏み切るケースが増えています。

そこで今回は、システムの内製化の基本からメリット・デメリットまで解説します。

システムの内製化とは

システムの内製化とは

システムの内製化とは、外部に委託および発注していたシステムを自社で開発・運用することです。一般的に、外部へ委託することをアウトソーシングと呼びますが、内製化はその反対で「インソーシング」と呼ばれます。

厳密には、内製化というと「すべてを自社で行うこと」とされていますが、開発においての内製化はその限りでないケースも含まれます。例えば、一部を内製化することで効率を向上するといった方法も考えられますし、徐々に内製化を進めていくといった形式を取る場合もあるなどです。

システムの内製化が求められる背景

システムの内製化が求められる背景には、以下の要因があります。

  • 市場の変化が早くなった

  • 顧客ニーズの変化に対応する必要が出てきた

  • システム障害への対応がより必要となった

  • 緊急対応に追われた際に対応が不足した

  • 得られるデータの重要度が高まった など

これまで、システム開発の多くがITベンダーに委託されたまま、つまり依頼主であるステークホルダー等が積極的に参加するといった形をとってきませんでした。

しかし、この状態では障害が発生した際に状況把握までのラグが生じますし、市場および顧客ニーズの変化に対しても迅速に対応できないケースが多くあります。

そして、システムを依頼したときに必要だったシステムも、変化に伴って改修が必要になれば「また要件定義から作り直す」といったことも懸念として挙げられ、より柔軟性を持って対応できる状態が求められつつあるのも現状です。

こうしたことを受け、システムの内製化は多くの企業で検討され、徐々にその姿を形作りながら広まりつつあります。

システムの内製化を進めるメリット

システムの内製化を進めるメリット

システムの内製化を進めるメリットは、以下が挙げられます。

  • システムの稼働状況を把握できる

  • 市場・顧客ニーズの変化に対応できる

  • 素早く方向転換できる

  • ノウハウを蓄積できる

  • コストを削減できる

システムの稼働状況を把握できる

システムの内製化を進めると、ITベンダーを通して得ていた情報をすぐに確認でき、システムの稼働状況を素早く把握できます。

自社のシステムとして稼働しているはずが全容を把握できない(いわゆるブラックボックス化)を防ぎ、改善点を見つけられたり、不具合をすぐに復旧できたりするメリットが得られます。

市場・顧客ニーズの変化に対応できる

システムを内製化することで、急速に変化を続ける市場・顧客ニーズへ柔軟かつスピーディに対応できます。

これまで、ITベンダーへ委託していた関係上、変化を察知できたとしても対応に入るまでには一定の時間が必要でした。内製化に踏み切ることで、システムの稼働状況や管理方法等を社内で管理でき、市場および顧客ニーズの変化に合わせてシステムを柔軟に開発・運用できます。

また、ビッグデータ等を社内で利活用でき、細かい市場・顧客ニーズへの対応も実現できるでしょう。

素早く方向転換できる

システムの内製化は、稼働状況に加えて、市場・顧客ニーズの変化に対しても柔軟性を得られることで、素早く方向転換できるのも利点です。

特定の変化を求められた場合、ITベンダーに情報を共有したのち、要件定義からその後の実装までに一定の時間がかかります。内製化によって、各工程にかかる時間を短縮できることから、対応力を獲得し、提供サービスにおける品質を高めるといった動きが可能となります。

ノウハウを蓄積できる

システムを内製化することにより、本来はITベンダー側が保有することになるノウハウを、自社で積み上げられるのも利点です。

急速に広がるIT技術に対応し、柔軟な対応を続けるためには、知見およびノウハウが必要不可欠となります。また、ノウハウを蓄積することで一定の業務を効率化できるといった、利活用まで視野に入れられるのも利点でしょう。

さらには、社内で一定のマニュアル化を実現できれば、業務の属人化を予防することも可能です。

DXにも役立つ

ノウハウの蓄積は、デジタル技術を利活用した体制へと変革する「DX」にも、IT人材の育成に活用できることから役立つと考えられます。

日本では、IT人材の不足が叫ばれており、多くの企業から需要が高まることでさらに悪化することも見込まれます。蓄積されたノウハウでIT人材を育成できれば、DX化を実施するうえで主要メンバーとしての活躍が期待できるでしょう。

コストを削減できる

システムの内製化を実現できれば、アウトソーシングに必要なコスト、およびコミュニケーションコスト等の部分的な削減が期待できます。

また、外部に情報を共有する機会が減ることで、セキュリティも並行して高められるのが利点です。

このようなメリットがあるシステムの内製化ですが、デメリットもいくつか挙げられます。

システムの内製化で想定されるデメリット

システムの内製化で想定されるデメリット

システムの内製化で想定されるデメリットは、以下が挙げられます。

  • エンジニアの技術力に影響される

  • 人材の確保および育成が難航する

  • 引き継ぎに必要なコストがかかる

エンジニアの技術力に影響される

システムを内製化する際には、開発・保守運用に携わるエンジニアの技術力で、スピードや実現できる範囲等を狭めるといった可能性があります。

極端な例にすると、開発したいシステムにおける知識・スキルが不足している場合、学習からスタートすることでリリースまでに時間がかかるといった形です。

エンジニアの技術力によっては、システムの内製化による効率化が体感できるまでに時間がかかり、場合によっては余計なコストがかかる可能性があるため、社内研修等を実施してフォローする必要があるでしょう。

人材の確保および育成が難航する

システムを内製化するにあたって、エンジニアの確保および育成が必要不可欠です。しかし、任せっぱなし等になってしまえば、成長が遅れてしまいますし、そもそも人材の確保に膨大な時間と費用がかかるといったことも想定できます。

内製化に対応できる技術・スキルをもったIT人材は、売り手市場であるものの、その見極めが非常に困難となることもあるでしょう。

人材の確保および育成が難航することで、想定していた期間に内製化を達成できなくなるといったリスクがあることも一つのデメリットです。

引き継ぎに必要なコストがかかる

システムを内製化する際には引き継ぎが必要ですが、依頼していたベンダー企業との連絡や、必要なドキュメントやマニュアル等の確保に一定のコストがかかります。

また、すぐに運用保守を引き継ぐと、細かい対応を周知できないまま大きなトラブルへ発展するといったことも発生しますから、一定のリソースおよびコストを踏まえ、準備を入念に実施してから踏み切ることが大切です。

システムを内製化するときに考えられる方法

システムを内製化するときに考えられる方法

システムを内製化するときに、考えられる方法は以下が挙げられます。

  • ノーコード(ローコード)ツールを活用する

  • 内製化のサポートサービスを活用する

ノーコードまたは最小限のコードで済むローコードのツールを用いると、エンジニアとしての知識・スキルを最小限に抑えながらWebサイトおよびアプリを開発できます。人材育成にかかるコストやリソースを抑えられる一方で、柔軟なカスタマイズが難しいのがデメリットです。

内製化のサポートサービスは、エンジニア等を派遣してもらいながら徐々に人材を育成したり、関連する研修を実施してもらったりするものです。内容は多岐に渡りますので、ピッタリなものを見つけられる利点がある一方で、一定の費用がかかるのがデメリットでしょう。

システムの内製化を成功させるコツ・ポイント

システムの内製化を成功させるコツ・ポイント

システムの内製化を成功させるコツ・ポイントは、以下のとおりです。

  • 社内システムを部分的に見直す

  • 人材の育成・確保にかかるコストを精査する

  • リソースを確保する

  • 最新情報を常に集めておく

社内システムを部分的に見直す

社内システムを内製化するにあたって、レガシーシステム等の部分的な見直しを実施することも大切です。また、一部業務だけに利用されており、属人化が想定される部分も対象としてみましょう。

すべてのシステムを内製化せず、根幹となる部分だけを対象とし、部分的にベンダーへ依頼する形で効率化できることもあるためです。また、一定のシステムは刷新によってさらに効率化できる可能性も秘めています。

現状を見える化し、何を内製化するかといった際にも役立つので見直しを試してみてください。

人材の育成・確保にかかるコストを精査する

システムの内製化は、技術・スキルを保有したIT人材の育成および確保が必要なため、コストを精査しておきます。

例えば、採用において見極められる人材はいるのか、どの程度の期間で実施するのかなどが挙げられます。また、社内で人材を育成する場合には、研修やEラーニング等のサポートをどうするのかといった詳細も検討しておくと安心です。

リソースを確保する

システムの内製化に必要なリソースが、すでに社内へあるかどうかも確認します。採用・育成できる環境を整えられなければ、そもそもスタートさせることができなくなるからです。

早急な対応が求められるケースもあり、自社内の状況を把握してから進めると、スタートさせたが想定以上のコストがかかってしまった等のトラブルを未然に防げます。

最新情報を常に集めておく

システムの内製化が実現したあとは、運用・保守が必要となり、バージョンアップおよび法改正によるシステムの改修等を実現するため、最新情報は常に集めておける状態を作る必要があります。

パッケージ等で提供されるサービスと比べると、こうしたメンテナンスにかかるコストがかかることも想定し、社内で一定のマニュアル化を進めておくことも大切です。

なお、開発者が離職した場合に備えて、十分な引き継ぎが実現できるようドキュメントをそろえておくと、ブラックボックス化するリスクを低減できます。

システムを内製化した事例

システムを内製化した事例

システムを内製化した事例を、以下の表にまとめたので参考にしてください。

プログリッド

エンジニア採用から内製化

ベイクルーズグループ

外注・内製を分けて体制化

日本経済新聞社

内部メンバーの自発的な活動で内製化

エディオン

意識改革によって内製化

ファーストリテイリング

主体的に動けるチームで内製化

カインズ

働きやすい環境づくりからはじめて内製化

星野リゾート

全スタッフIT人材化によって内製化

吉田プラ工業

ローコードツールを活用し内製化

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