Elasticsearchとは、検索や解析、分析に活用できる有用なツールです。ツールの優位性を把握することで、業務内でも有効活用できるはずです。スケーラビリティに優れており、LuceneをベースにJSON形式でデータを取り扱うため、JavaやPython、PHPなどの言語が利用できます。この記事では、Elasticsearchの主な特徴や用途を解説しますので、参考にしてください。【テック部門の用意ならテックユニット】月額契約で貴社専属の開発チームをご用意し、アジャイル開発でプロジェクトを推進します。従来の開発スタイル(一括請負)の課題を解決し、テック部門をすぐに設立できるテックユニットは、新しいプロジェクトから既存システムの改修まで対応できます。下記のような方におすすめできるサービスです。お気軽にご相談ください。・開発リソースの確保に困っている方・企業の新規事業ご担当者様・保守運用を移管したい方・開発の引き継ぎを依頼したい方>>テックユニット(月額制アジャイル開発)の詳細はこちらElasticsearch(エラスティックサーチ)とはElasticsearchは、Elastic社が提供する全文検索エンジンです。この検索エンジンは、無料で使用できるため、社内業務や個人ユーザーの情報取集など、あらゆる用途での使用に適しています。2010年に初版がリリースされて以降、シンプルな設計や高速性、スケーラビリティの優位性で広く浸透しました。LuceneがベースElasticsearchは、Elastic社が提供する検索エンジンで、Luceneをベースにしています。Luceneは、高速な全文検索エンジンであり、膨大なデータの中から必要なデータを高速で取り出せます。また、データはJSONフォーマットで取り扱われているため、JavaやPython、PHPなど幅広い言語に対応。Elasticsearchは、検索エンジンだけでなく、データの集計や可視化などの機能も備えており、ビジネスの現場でも広く利用できるでしょう。Elasticsearchが持つ仕組みの特徴Elasticsearchの主な特徴は、以下のとおりです。全文検索が速い分散設計機能性が高い全文検索が速いElasticsearchの最大の特徴は、非常に高速な検索速度です。通常、1秒程度でドキュメントがインデックスされ、全文検索が可能です。このスピードは、セキュリティ分析やインフラ監視など、スピードが求められる業務において大きなメリットとなります。また、Elasticsearchは、スケーラビリティにも優れており、大量のデータを扱うことができます。さらに多様なデータ形式に対応しており、テキストデータだけでなく、数値や地理情報なども扱えるのも利点です・Elasticsearchはなぜ早い?Elasticsearchが早い理由は、処理を高速化する工夫をいくつも凝らしているためです。特徴説明データの分散処理複数のノードにデータを分散インデックスを使用した高速な検索インデックスを使用したデータ保存検索クエリのキャッシュ検索クエリのキャッシュを使用分散設計Elasticsearchは、先ほど軽く触れた複数のノードにデータを分散して保存する「分散設計」が特徴の一つです。各ドキュメントにデータ構造があり、フィールドごとの構造を利用し、検索結果を組み立てる仕組みを採用。加えて、検索結果をリアルタイムで取得できます。さらに、ノードの追加や削除が容易でスケーラビリティに優れており、負荷分散も行われます。 障害が発生した場合には、自動的に別のノードに処理を引き継ぐので信頼性も高いでしょう。機能性が高い優れた機能性により、格納や検索を効率的に行える点もElasticsearchのメリットの1つです。データロールアップインデックスライフサイクル管理ロギングとログ分析インフラメトリックとコンテナー監視アプリケーションパフォーマンス監視(APM)セキュリティ分析地理空間データ分析と可視化これらの機能によって、データの格納や検索の効率を高められます。Elasticsearchの用途Elasticsearchは、主に以下の3つの用途で活用できます。ドキュメント検索異常検知Elasticsearchでデータ分析ドキュメント検索Elasticsearchのドキュメント検索は索引 (インデックス) 型を使用しており、高速検索が可能です。以下の用途でElasticsearchのドキュメント検索が役立つでしょう。商品検索ソースコード検索新聞記事検索アクセスログ解析異常検知Elasticsearchでは、機械学習によりリアルタイムストリーミングデータの異常検知が可能です。MachineLearning機能により時系列データを自動的に分析し、正常・異常を識別します。異常検知は以下の分野で活用が可能です。セキュリティインシデントの検知セキュリティログの監視Elasticsearchでデータ分析Elastic製品のツールKibanaを使用して、Elasticsearchのデータの管理を行うこともできます。データをリアルタイムで以下の形式に可視化できます。ヒストグラム線グラフ円グラフマップElasticsearchの有償と無償の違いElasticsearchには、有償版と無償版があり、利用可能かつ対象となるサービスに違いがあります。有償版では、セキュリティやGraph分析・可視化などに加えてサポートが含まれます。機能有償版無償版セキュリティ機能(データの暗号化、アクセス制御など)ありなし高度な管理機能(クラスターの監視や管理、バックアップや復元など)ありなし機械学習機能(異常検知や予測分析など)ありなしグラフィカルなツールによるデータの可視化や分析ありなし基本的な検索機能や分散システムの機能ありあり無償では使えない機能がいくつかありますが、Elasticsearchの利用には不便しないほどの機能がそなえられているので、不便になってから切り替えるといった形で良いでしょう。詳しくは公式サイトより確認してください。【補足】Elastic Stack (ELK Stack)とはELK Stackは、以下のソフトウェアをまとめたもののことです。ElasticsearchLogstashKibanaさらに、Elasticearchにデータを送るBeatsを加えて「Elastic Stack」とも呼ばれます。検索・可視化・統合機能などを自在に扱えるパッケージとして利用でき、検索における課題を解決できるサービスです。役割は?Elasticsearchって、何に使うの?Elasticsearchは、Google検索やGithubのソースコード検索のような全文検索が行えます。また全文検索システムだけでなく、Webシステム管理者、データサイエンティスト、インフラエンジニアなど幅広い用途で利用できるデータ分析基盤としても利用できるでしょう。例えば、ログデータの解析や、セキュリティログの監視、顧客データの分析、商品検索、地理情報の可視化などが挙げられます。まとめElasticsearchの主な特徴は、高速な全文検索、分散設計、高機能性です。高速な全文検索により1秒でインデックス付けと検索を実現できるでしょう。有償版と無償版があり、有償版ではセキュリティ機能や高度な管理機能、機械学習機能、データの可視化機能が利用できるのに対し、無償版では基本的な検索機能と分散システムの機能のみ利用可能な特徴があります。ぜひ参考にして、Elasticsearchを活用してみてくださいね。システム開発でお悩みのことがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。