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AWSのCloud9とは?できることやメリット・デメリットについて解説

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AWSのCloud9とは?できることやメリット・デメリットについて解説

最終更新日:

2025.4.8

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開発環境としてのAWSのCloud9について、その魅力とともに注意点も含めて詳しく知りたいという方も多いのではないでしょうか。

AWSのCloud9は、低コストでチームで開発を行いたい、新規事業としてなるべく低予算で開発したいという場合に重宝します。しかし、無料枠が一部であることや、結局、高性能なサーバーを用意しなければならないことは十分注意が必要です。

この記事では、AWSのCloud9とEC2の違い、Cloud9を使ってできること、料金、デメリットについて詳しく解説します。どのように活用できるのか、そのメリットとデメリットは何かを理解し、開発環境選びに役立ててください。

AWS Cloud9とは

出典:AWS Cloud9(Cloud IDE でコードを記述、実行、デバッグ)| AWS

AWSのCloud9とは、Amazon Web Servicesが提供するクラウドベースの統合開発環境(IDE)のことです。正しい読み方は、「エーダブリューエス クラウドナイン」です。

AWSは「アマゾンウェブサービス」の略で、Cloud9はその中の一つの開発環境を指しています。このサービスでは、主にブラウザを通じて利用でき、コードの記述、実行、デバッグを実現できます。

また、AWSリソースと簡単に統合できるのも特徴の1つです。開発に必要な言語やツールがすべてパッケージ化されてそろっているため、時間やお金をかけずとも開発環境が整います。

AWS Cloud9とVisual Studio Codeの違い

AWS Cloud9とVisual Studio Codeの違いですが、Visual Studio Codeはデスクトップ上で動作するコードエディターで、開発環境を自分で整える必要があります。

一方、AWS Cloud9はブラウザ上で動作し、サーバーやデータベースなどの開発環境があらかじめ用意されているため、環境構築の手間を省くことができます。また、AWS Cloud9はAWSの豊富なサービスとシームレスに連携できるため、クラウドリソースの管理や運用が容易になるという利点もあります。

AWS Cloud9の特徴

Cloud9は、JavaScript、Python、PHPなどの主要なプログラミング言語をサポートしており、言語の開発に必要なツールもプリインストールされています。また、複数の開発者がリアルタイムで同じコードベースにアクセスし、同時に作業を進めることも可能です。

また、Cloud9はサーバーレス開発を支援し、AWS Lambdaなどのサービスと緊密に統合されています。これにより、ローカルでのテストとデバッグが簡単になります。さらに、AWSの多くのサービスと繋がっており、AWSコマンドラインインターフェースを経由して直接操作することも可能です。

EC2を使えば仮想サーバでの開発も可能

AWSのCloud9とEC2(Amazon Elastic Compute Cloud)との違いは、仮想サーバを用いるかどうかです。EC2は、スケーラブルなコンピューティング能力をクラウドで提供するサービスで、仮想サーバー(インスタンス)を起動してアプリケーションを実行できます。

そして、Cloud9はブラウザベースの開発環境であり、EC2インスタンスを起動してその上で開発を行うことも可能です。その結果、開発環境を自分自身で管理する必要がなく、開発に集中できます。

また、Cloud9とEC2を組み合わせることで、開発環境を柔軟にカスタマイズすることもできるでしょう。例えば、特定のライブラリやツール、バージョンの言語が必要な場合、EC2インスタンスを自由に設定してそれらをインストールできます。

このように、AWSのCloud9は開発のスピードアップとコスト削減を実現するツールとして、またEC2と組み合わせて柔軟な開発環境を構築するツールとして、多くの開発者に利用されています。

AWSのCloud9を使ってできることの例

AWSのCloud9は、ブラウザベースの統合開発環境(IDE)であり、開発者がどこからでもアクセスしてコードの記述、実行、デバッグを行うことができます。

その主な機能としては、以下のようなものがあります。

  • リアルタイムなチームでの開発

  • アプリケーションの構築

  • 新規事業の立ち上げ

リアルタイムなチームでの開発

AWSのCloud9は、クラウドベースの統合開発環境(IDE)として数多くの機能を提供し、開発者の作業を大幅に効率化します。そのため、リアルタイムなチームでの開発では、Cloud9がその真価を発揮します。

複数の開発者が同時に同一のコードベースにアクセスし、互いの編集内容をリアルタイムで確認しながら作業を進めることが可能です。これにより、コードレビューやデバッグのプロセスが飛躍的にスムーズになり、チームでの開発効率が向上します。

アプリケーションの構築

また、アプリケーションの構築においてもCloud9は非常に有効です。

サーバーレスアーキテクチャを採用しているプロジェクトでは、AWS Lambdaなどのサービスとの統合が進んでおり、ローカル環境でのテストやデバッグを容易にする機能を備えています。

開発者は複雑な環境構築を省略し、コーディングに集中可能できます。結果として、アイデアからプロダクトへの実現スピードが大きく向上し、市場への迅速な展開もできるでしょう。

新規事業の立ち上げ

新規事業の立ち上げにおいても、Cloud9は大きなメリットを提供します。すでに開発に必要な多言語やツールが組み込まれており、煩雑な開発環境の構築作業を省略できます。

また、ブラウザ上で動作するため、特定のハードウェアやソフトウェアに依存せずに作業を始めることも可能です。そのため、新規事業を迅速に立ち上げ、市場に投入するまでの時間とコストを削減できるのです。

AWS Cloud9を開発に利用する5つのメリット

  • 使用端末に影響を受けない

  • ブラウザ上でコードを記述できる

  • 複数のプログラミング言語に対応できる

  • スペックを変更できる

  • カスタマイズ性が高い

使用端末に影響を受けない

AWS Cloud9は、Amazonが提供するLinuxサーバー上で動作するため、利用者の端末のOSや性能に左右されることがありません

例えば、タブレットやスマートフォンなど、従来のPC以外のデバイスからでもアプリケーション開発を進めることが可能です。そのため、場所を選ばずに開発作業が行えるため、柔軟性の高い開発環境を実現できます。

ブラウザ上でコードを記述できる

AWS Cloud9を使用すると、ブラウザ上で直接コードの記述や編集が行えます。加えて、マネージドAmazon EC2インスタンスやSSHを介した既存サーバーとの連携が可能です。

ローカル環境での開発に必要なプログラムやツールのインストール、メンテナンスの手間が省けるため、開発の効率化に大きく貢献します。

複数のプログラミング言語に対応できる

AWS Cloud9は、40以上のプログラミング言語に対応しており、多言語での開発が容易です。以下は、対応言語の例です。

言語の例

C++

C#

CoffeeScript

CSS

Dart

Go

Haskell

HTML

Java

JavaScript

Node.js

PHP

Python

Ruby

シェルスクリプト

TypeScript

このことから、新しいプロジェクトを始める際にも、言語の対応やツールのインストールに伴う作業に遅れがなく、スムーズな開発スタートが期待できます。

スペックを変更できる

AWS Cloud9は、AWS EC2のインスタンスタイプを変更することで、開発環境のスペックを簡単に調整できます。従来はスペックが足りない場合に追加購入を必要としていましたが、Cloud9では必要に応じてリソースを増減させることができるため、コスト効率の良い開発が実現可能です。

カスタマイズ性が高い

AWS Cloud9は、プロジェクトの作成を支援する高度なエディターを搭載しており、コード補完やコードヒントの表示、ビューのカスタマイズなどが可能です。この結果、開発者は自分の好みやプロジェクトの要件に合わせて、エディター環境をオリジナルのものにカスタマイズできます。

AWS Cloud9を開発に使う3つのデメリット

AWSのCloud9は、開発環境を簡単に整えることができる一方で、いくつかのデメリットも存在します。

  • オフラインでは使えない

  • 処理性能の高いサーバーも必須

  • スキルアップの妨げになる可能性も

オフラインでは使えない

まず、Cloud9はインターネット接続が必須であるため、オフライン環境では使用することができません。主に、移動中やインターネットが利用できない環境での作業を行いたい場合には不便です。

また、飛行機内や地下鉄のようにネットワークが不安定な場所でも、Cloud9の利点を活かすことが難しくなります。

処理性能の高いサーバーも必須

次に、Cloud9を利用するためには、SSHで接続可能なLinuxサーバーが必要です。追加でサーバーの費用が発生し、特に高性能なサーバーを必要とする場合にはそのコストが大きな負担となることもあります。

ただし、サーバーの稼働を効率的に管理することで、コストをある程度抑えることは可能です。

スキルアップの妨げになる可能性も

最後に、Cloud9は環境構築が容易である一方で、エンジニアとしてのスキルアップに対してはマイナスの影響を及ぼす可能性もあります。すべてのツールがそろっているため、環境構築の手間や必要な知識を学ぶ機会が減少することも考えられます。

また、AWSに特化した操作感に慣れすぎると、他の開発環境への移行時に戸惑うこともあります。これは特に、これから技術を磨いていく初心者にとっては大きな障害になることもあるため、注意が必要です。

AWS Cloud9の基本的な使い方

AWS Cloud9の基本的な使い方を、以下に分けて紹介します。

  • IAMユーザーを作成する

  • 環境を作成する

  • コードを記述する

IAMユーザーを作成する

まず、AWS Cloud9を使うためにはセットアップとしてユーザーの作成が必要です。AWSアカウントを持っていない場合は、まずアカウントを作成しましょう。

次に、IAMユーザーを作成します。IAMユーザーは、AWSリソースへのアクセス権限を細かく設定できるため、セキュリティを強化する上で大切な役割を果たします。

なお、IAMユーザーの作成方法はAWSの公式ドキュメントに詳しく記載があるため、以下を参照してください。

AWS公式ユーザー設定 AWS Cloud9 - AWS Cloud9

環境を作成する

セットアップが完了したら、次は環境を作成します。

  1. AWS Cloud9コンソールにサインインする。

  2. 「環境を作成」ボタンをクリックする。

  3. プロジェクトに適した名前と説明を入力する。

  4. 環境タイプを選択する。

  5. 「新しいEC2インスタンスで環境を作成する」を選ぶ場合、希望するインスタンスタイプ、OS、自動休止時間、ネットワーク設定を行う。

  6. これらの設定を行った後、「作成」ボタンを押す。

「作成」ボタンを押すと、数分で環境が準備されます。成功すれば、緑色の点滅バーが表示され、IDEを開始する準備が整います。

コードを記述する

最後に、コードを記述してみましょう。作成した環境の「開く」ボタンをクリックしてCloud9 IDEを起動します。IDE内には、エディター、ターミナル、デバッガーなど、開発に必要な機能がそろっています。

左側のファイルツリーからファイルを選択または新規作成し、中央のエディタエリアでコードを記述します。記述したコードは、内蔵された実行環境で直接実行・テストも可能です。

このように、AWS Cloud9を用いることで、ローカル環境を整備することなく、どこからでも開発できます。初めての方でもこれらのステップを踏むことで、コードの記述に取り掛かれるでしょう。

AWS Cloud9の料金

AWS Cloud9は、基本的には無料で利用できます。

AWS Cloud9はAWS EC2と連携することで、仮想サーバー上でコードを実行・保存するリソース(コンピューティングパワーとストレージ)を使用します。このAWS EC2は時間単位で料金が発生し、使用しない時間には料金は発生しません

料金のタイプ

金額

コメント

コンピューティング料金

1.05 USD

0.0116 USD/時間の t2.micro Linux インスタンス x 1 か月あたり 90 時間使用 = 1.05 USD

ストレージ料金

1.00 USD

GB/月のプロビジョニングされたストレージ 0.10 USD x 10 GB のストレージボリューム = 1.00 USD

1 か月の料金

2.05 USD

-

出典:料金 - AWS Cloud9 | AWS

無料で始められるとはいえ、具体的な使用状況によっては料金が発生することを理解しておきましょう。

まとめ

AWS Cloud9は、Amazonが提供するクラウドベースの統合開発環境(IDE)です。ユーザーはブラウザ上で直接コードの記述や編集が可能で、多くのプログラミング言語をサポートしています。

また、AWSのサービスと簡単に統合でき、開発環境の設定や管理が容易です。しかし、インターネット接続が必須であるため、オフラインでの使用はできません。また、AWSに特化した操作感に慣れすぎると、他の開発環境への移行時に戸惑う可能性もあります。それぞれの点を理解した上で、AWS Cloud9をスタートさせましょう。

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