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中小企業の中には、高価格な費用が原因で新規システム開発に踏みとどまっている企業もあります。国が支援する補助金制度の活用は、システム導入の負担を軽減する1つの方法です。
この記事では、システム開発に利用できる補助金と、申請の際のポイントをまとめましたので参考にしてください。


補助金の種類について解説する前に知っておくべき点として、選べる補助金はいずれか1つということです。システム開発で利用できる補助金は、原則的には1つのプロジェクトにつき1つとなっています。
そのため、それぞれの補助金について十分な情報を得た上で、目的に沿った最適なものを選択することが重要です。

この記事で紹介するシステム開発関連の補助金は以下のとおりです。
補助金名 | ものづくり補助金 | 事業再構築補助金 | IT導入補助金 |
対象者 | 出資額、従業員に対する賃金などの条件を満たす中小企業・小規模事業者 | コロナ禍で売上が減少 | 業種ごとに定められた上限以下の資本金と従業員を所有する中小企業や小規模事業、スタートアップ・ベンチャー企業など |
給付額 | 100万円~1,000万円 | 100万円~8,000万円(通常枠) | 5万~450万(枠分類あり) |
申請日 | 毎年、6月・9月・12月・3月の4回募集 | 締切:2021年9月21日 | 開始:2022年10月3日 |
申請方法 | 電子申請システムから申請 | 電子申請システムから申請 | 事務局Webサイトからオンライン申請 |
特記項目(注意点等) | 5年間報告書の提出が必要 | 認定経営革新等支援機関への相談が必要 | 給付決定後に発生した費用のみが補助対象 |
それぞれ給付額やスケジュールなどに違いがあるため、事前に調べておく必要があります。

ここでは、それぞれの補助金の概要を解説します。スムーズな手続きのため、申請前には詳細をよく確認しましょう。
ものづくり補助金
事業再構築補助金
IT導入補助金
小規模事業者持続化補助金
各自治体の補助金
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者の設備投資の支援を目的とした補助金です。革新的サービスの開発や試作品開発などが給付対象となります。
| 対象者 | 出資額、従業員に対する賃金などの条件を満たす中小企業・小規模事業者 |
| 給付額 | 100万円~1,000万円 |
| 申請日 | 毎年、6月・9月・12月・3月の4回募集 開始:締切の約2か月前 締切:12月22日 |
| 申請方法 | 電子申請システムから申請 |
| 特記項目(注意点等) | 5年間報告書の提出が必要 |
ものづくり補助金で特に重視される項目が「革新性」です。また、競合優位性も求められるため、時代に沿ったビジネスモデルを構築し申請する必要があります。
採択後5年間は、報告書の提出が求められる点も注意が必要です。
事業再構築補助金は、業態・事業転換、事業再編を目指す企業を支援する補助金です。コロナ禍で売上が減少し、新事業展開する中小企業が活用できる補助金として注目されています。
| 対象者 | コロナ禍で売上が減少 認定支援機関と一緒に事業計画を策定 付加価値額の年率3.0%以上増加を達成 上記3点をすべて満たす中小企業 |
| 給付額 | 100万円~8,000万円(通常枠) |
| 申請日 | 締切:2021年9月21日 次回の申請開始はまだ公表なし |
| 申請方法 | 電子申請システムから申請 |
| 特記項目(注意点等) | 認定経営革新等支援機関への相談が必要 |
事業再構築補助金は給付額が大きく、申請不備のために受給できなかった場合は経営に大きな影響が出るため注意が必要です。
今期の売上や業績については事実に基づく正確な申告をしなければならず、認定経営革新等支援機関への相談を経ることが申告の条件となっています。
IT導入補助金は、経済産業省の管理のもと、一般社団法人サービスデザイン推進協会が運営する補助金です。業務効率化、売上向上を目的としたITツールの導入をする企業が給付対象です。
| 対象者 | 業種ごとに定められた上限以下の資本金と従業員を所有する中小企業や小規模事業、スタートアップ・ベンチャー企業など |
| 給付額 | 5万~450万(枠分類あり) |
| 申請日 | 開始:2022年10月3日 交付決定日:2022年11月4日(予定) |
| 申請方法 | 事務局Webサイトからオンライン申請 |
| 特記項目(注意点等) | 給付決定後に発生した費用のみが補助対象 |
IT導入補助金には、主に分けて以下の3つの枠があり、それぞれの給付額が異なるため申請前の確認が必要です。
通常枠
デジタル化基盤導入類枠
セキュリティ対策推進枠
また、給付決定後に発生した費用のみが補助対象となるため、採択結果が出る前に外注の契約をしないよう注意しましょう。
小規模事業者持続化補助金は、日本商工会議所が運営する補助金です。11種類の経費を補助対象として定め、中小企業や個人事業主の事業発展を目的とした給付をおこなっています。
| 対象者 | 従業員数や出資金などの条件を満たす法人・個人事業主・特定非営利活動法人 |
| 給付額 | 最大50万~200万(枠により異なる) |
| 申請日 | 3~4か月ごとの締切 締切:2022年12月上旬 |
| 申請方法 | 各自治体の商工会または商工会議所へ申請 |
| 特記項目(注意点等) | 申請には商工会または商工会議所の申請書類のチェック・捺印が必要 |
小規模事業者持続化補助金は、経費の目的の枠が細かく定められており、枠によって給付金の上限が異なるため確認が必要です。
システム開発を外注する場合は、申請の経験がある企業を選ぶとスムーズかもしれません。
政府が取り組むシステム開発の他にも、都道府県や市区町村などの自治体が運営する補助金制度もあります。たとえば東京都内で活用できる補助金には、中央区の「ECサイト活用補助金」や港区の「ホームページ作成支援事業補助金」などがあります。
中にはあまり知られていない制度もあるため、市区町村のHPをチェックや問い合わせをおこない、活用できる制度を探しましょう。


補助金の申請から受給開始まではある程度の期間とプロセスが必要なため、スムーズな受給のためには事前の確認が欠かせません。
ここでは、以下の3つのポイントを解説します。
補助金は後払いとなる
期間外は経費にならない
申請書類は準備が必要
補助金は先払いではなく後払いである点は、覚えておきたいポイントです。例えば補助率が2分の1の補助金を利用する場合、始めに給付額の2倍の額を用意し、後から補助金が交付されるのを待つ必要があります。
プロジェクト予算に余裕がない場合、交付までの期間の資金繰りが苦しくなる可能性があり、注意が必要です。
補助金には利用期間が定められており、期間外に発生した費用は経費になりません。たとえば、システム開発の期間を定め申請した場合、それ以前に外注契約した費用などは給付対象外となります。
システム開発はスピードが必要な場合もあり、給付対象期間の制約を受けてしまう点はデメリットになります。費用対効果を高めるためには、事前のスケジューリングが必須です。
補助金の申請は、書類に不備があると採択されず審査に進めない場合もあります。各補助金により必要書類が異なり、初めての申請の際は準備に時間がかかるかもしれません。
抜け漏れがないようダブルチェック体制を取るなど、万全の対策を取ることが必要でしょう。

システム開発で補助金を申請する際のポイントをまとめると、以下のとおりです。
申請の主体
革新性
構築費用
スケジュール
転売の有無
設計の具体化
初めに主体的に申請をおこなう企業の明確化が必要です。システム会社に開発依頼するとしても、申請の主体となるのはシステムを実際に利用する企業です。
また、補助金採択には革新性が求められる場合もあり、事前にプロジェクトの目的や価値の具体化が鍵となります。スムーズな給付のためには、申請内容に応じた費用やスケジュールの見積もりも大切です。
補助金により構築したシステムは、転売不可である点も注意しましょう。

システム開発する場合、国が支援している補助金制度を活用するなら高額なコストの負担を軽減できます。補助金制度には複数のものがあり、1つのプロジェクトにつき利用できるものは1つだけのため、内容をしっかり確認した上での選択が重要です。
自社に最適な補助金制度を活用し、低コストでIT導入によるメリットを享受しましょう。
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