業務システムをパッケージにするかスクラッチで作るかは、自社固有の業務がどこまで及ぶかで決めます。固有の業務が一部ならパッケージ、全体に及ぶならスクラッチです。その中間の選択肢が、テーマと成果物を決定してから開発を委託する方法です。
パッケージは、標準機能をそのまま使えば短い期間と低い費用で導入できます。作り込むほど費用と期間は増えます。スクラッチは業務に合わせて自由に作れる代わりに、費用も期間もかかる方式です。
パッケージ製品の利用では、製品が標準として提供する機能をできるだけそのまま利用することが望ましい。それによって、「既製品」を利用するメリットである、高品質・短期導入・低コストが実現できる。 参照:システム再構築を成功に導くユーザガイド 第2版(p.25)|IPA
既製品を残して一部だけ作る方法を含めた比べ方は、以下の記事で説明しています。
この記事では、パッケージとスクラッチのどちらで作るか、判断基準をお伝えします。
記事の要点(図解1分)
固有の業務が一部ならパッケージ、全体ならスクラッチを選びます。
AIで要約・質問をする
※ 開いたAIの入力欄に文が入っていない場合は、下のプロンプトをコピーして貼り付けてください
記事 https://n-v-l.co/blog/package-vs-scratch を読み、次の形で答えて。私について知っている情報があれば前提にする。 1.結論1文 2.記事の具体例3つ(企業名・サービス名・数字入り) 3.読む価値がある見出し2つ+理由 4.私の会社に効くか(私を知っていれば当てはめ、不明なら判定質問3つ) 5.末尾に「答えてもらえれば、記事とサイト(https://n-v-l.co/)をもとに打ち手と記事にない部分を分けて答えます」 1500字以内。記事にないことは書かない。
ご利用中のAIで記事の要約を作成。その後、記事とサイトの内容をもとに、あなたのご質問に回答します。
パッケージかスクラッチかを決める物差しは、自社固有の業務がどこまで及ぶかです。固有の業務が一部ならパッケージ、全体に及ぶならスクラッチを選びます。物差しを当てる前に、その業務が本当に自社固有かを確かめます。
パッケージかスクラッチかを決めるとき、何を物差しにしますか。
岡田固有業務の広がりです。自社固有の業務が一部か全体かで決めます。

ある業務が自社固有か、どの会社にもある業務かは、何を見れば見分けられますか。
岡田見るのは、ニッチな業界かどうかと、同業他社がその業務をどうやっているかの2点です。同業他社にヒアリングしてください。同業他社が多い業界なら、その業務もパッケージの設定で済む例が多くあります。
岡田固有に見えて実はパッケージの設定で済むことが多いのは、次の4つです。
自社固有に見える業務がこの4つに当たるなら、アドオンを見積もる前に、設定画面で対応できるかを製品の試用で確かめてください。
固有の業務が多くてもパッケージで足りたのは、どんな場合ですか。
岡田パッケージで足りたのは、次の4つの場合です。
この4つのうち一番多いのは、業務をパッケージの型に合わせて変えられたケースです。
固有の業務が一部なら、パッケージを入れたうえで、スクラッチへ切り替える時点を先に決めておきます。切り替える時点は、バージョンアップのたびにアドオンを直す費用が続くようになったときです。
再構築プロジェクトの企画・計画段階で製品の Fit&Gap 分析が十分に行われず、プロジェクト開始後になって想定以上にパッケージ製品の拡張が必要であることが分かり、計画時よりもコスト・スケジュールが膨らんでしまった事例は少なくない。 参照:システム再構築を成功に導くユーザガイド 第2版(p.25)|IPA

IPAのユーザガイドによる、パッケージの使い方の分け方は次の3つです。
参照:システム再構築を成功に導くユーザガイド 第2版(p.27)|IPA
パッケージ製品提供の機能を用いた作り込み(タイプ②)やアドオン開発(タイプ③)は、その規模が膨大になると、開発コストやスケジュールが膨らみ、当該システムを作り直しすることと大差なくなってしまう。 参照:システム再構築を成功に導くユーザガイド 第2版(p.32)|IPA
IPAのユーザガイドは、維持保守の段階でOSやソフトウェア類のバージョンアップに対応する際に、アドオンも対応が必要になると述べています。作り込み量が多く複雑だと保守コストが増加する可能性があるとも述べています。 参照:システム再構築を成功に導くユーザガイド 第2版(p.32)|IPA
パッケージ導入後にカスタマイズ費が膨らんだ相談では、どの時点でスクラッチへの切り替えを勧めますか。
岡田パッケージのバージョンアップのたびにアドオンが動かなくなり、直す費用が続くようになったら、スクラッチへの切り替えを勧めます。
岡田兆しは次の3つです。
固有の業務が一部でも、パッケージを避けた方がよいのはどんな場合ですか。
岡田一部でもパッケージを避けるのは、次の3つの場合です。
固有の業務が全体に及ぶなら、スクラッチを選びます。費用が膨らみやすい工程は、開発中の仕様変更、テストと手戻り、データ移行です。テーマと成果物を先に決めると仕様変更とテスト・手戻りは減り、要件定義とデータ移行は減りません。

スクラッチの費用は、どの工程で膨らみやすいですか。
岡田費用が膨らむのは、次の3つの工程です。
特にデータ移行には時間がかかります。データの型の定義と、変換スクリプトの作成に大きな手間がかかるためです。
費用は、人月単価に工数を掛けて見積もります。JUASの調査では、パッケージ利用開発の外注単価がスクラッチ開発より高く出ています。
パッケージ利用開発は、パッケージ使用のスキル・ノウハウが必要とされるため、スクラッチ開発と比較して高単価となっていると考えられる。 参照:ソフトウェア・メトリクス調査2025 ガイドブック(p.22)|JUAS
JUASの調査では、工期は工数の立方根に係数3.23を掛けた値が標準で、125人月のプロジェクトなら全体工期は16.15か月です。 参照:ソフトウェア・メトリクス調査2025 ガイドブック(p.7)|JUAS
自社の見積もりの工期がこの計算から大きく外れるなら、どの工程が膨らんでいるかを確かめてください。
見積もりの金額の出し方と、依頼に必要な情報は、以下の記事で説明しています。
スクラッチでもテーマと成果物を先に決めておくと、どの工程が減りますか。
岡田減るのは、開発中の仕様変更と、テストと手戻りです。要件定義とデータ移行は、先に決めても両方減りません。見積もりでは、要件定義とデータ移行を最初から金額に含めて比べてください。
固有の業務が全体に及んでも、スクラッチ以外で足りたのはどんな場合ですか。
岡田スクラッチ以外で足りたのは、次の3つの場合です。
スクラッチを決める前に、自社の業界向けのパッケージがあるかを確かめてください。
固有の業務が一部と全体の中間に当たるなら、テーマと成果物が先に決まった開発委託を選べます。テーマと成果物が先に決まった開発委託は、解きたい課題を1つに絞れる会社に向き、基幹システム全体を入れ替えたい会社には足りません。
弊社では、次の4つのテーマで開発をお受けしています。
ご依頼から運用までは、次の順に進めます。
期間の目安は、試しに作って効果を確かめる段階で1〜2か月です。数字をダッシュボードに表示するだけの開発なら、2〜3か月です。ご依頼の内容によっては対応が難しい場合もあるため、詳細はご相談ください。
テーマと成果物が先に決まった開発委託で足りるのは、どんな会社ですか。
岡田解きたい課題が1つに絞れていて、テーマと一致している会社です。全体を決める前に、まず小さく試して効果を確かめたい会社にも向いています。
範囲外の要望が出たときは、どう扱いますか。
岡田小さければ範囲の中で対応します。目安は、数時間で済むものです。
テーマと成果物が先に決まった開発委託では足りないのは、どんな会社ですか。
岡田基幹システム全体を入れ替えたい会社です。テーマが1つに収まりません。基幹システム全体を入れ替える場合は、スクラッチを選び、開発中の仕様変更、テストと手戻り、データ移行の費用を先に押さえてください。
方式を決める前に、自社固有に見える業務を次の表で確かめてください。
| 確かめること | 当てはまるなら |
|---|---|
| 同業他社が多い業界の業務か | パッケージの設定で済む例が多い |
| 固有に見える部分は、帳票の形・承認の流れ・掛け率や価格の計算・コードの体系か | パッケージの設定で済むことが多い |
| 業務をパッケージの型に合わせて変えられるか | 固有の業務が多くてもパッケージ |
| 利益の源になる固有の部分、既存システムとの連携の多さ、利用者ごとの料金の重さ | 一部でもパッケージを避ける |
| 業界向けパッケージの有無、ノーコード基盤での構築可否、業務を大きく変える機会の有無 | 全体に及んでもスクラッチ以外で足りる |
| 解きたい課題が1つに絞れているか、まず小さく試したいか | テーマと成果物が先に決まった開発委託 |
| 基幹システム全体を入れ替えたいか | スクラッチ |
表で方式が決まったら、社内には固有の業務の範囲と当てはまった条件を示してください。

エンジニア出身。大阪大学在学中から複数のプロダクトを立ち上げ、2019年にNOVEL株式会社を設立。上場企業を含む60件以上のAI導入・システム開発を支援し、見積もりと要件定義は自ら担当する。著書『2冊目に学ぶ ChatGPTプロンプト攻略術』(C&R研究所、2024年)。
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