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経営ダッシュボードの作り方|最初の1枚を作る手順とExcelでの予実比較

最終更新日:

2026.10.20

経営ダッシュボードの作り方|最初の1枚を作る手順とExcelでの予実比較

経営ダッシュボードの作成を任されたら、まず経営会議で見たい数字と比較対象を確認します。試作画面を先に作っても、手元に月次の集計表しかなければ、日別の推移は出せません。元データで集計できるかの確認が、画面作成の前提です。

この記事では、最初の経営ダッシュボードを作るための準備と手順について説明します。

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経営ダッシュボードの作り方|3段階で進める

経営ダッシュボードは、見たい数字と比較対象の決定、手元のデータとマスタの確認、取り込みと画面の同時作成の3段階で作ります。マスタは、部門や商品などのコードと名称を管理する表です。

最初の1枚は、何から決めますか。

岡田作る順番は、次のとおりです。

  1. 経営会議で見たい数字と、予算・前年などの比較対象の決定
  2. 手元にあるデータの確認と、作成するマスタの決定
  3. データの取り込みとマスタの作成、画面の作成の同時並行

比べる相手も、見たい数字のうちです。

経営ダッシュボードの作り方①元データを調べる

元データは、見たい数字を集計できる明細があるかまで調べます。届いたデータが月ごとの集計済みなら、日別の推移は出せません。

調べるのは、次の2点です。

  1. 比較対象:予算・前年・前月のどれか
  2. 明細の細かさ:日別・商品別に見るための日付や商品の識別情報

売上や粗利という項目名に加え、どの期間・部門で集計するかも確認してください。

予算・前年・前月のどれと比べるかを確認する

予算との差を見たい人と、前月からの変化を見たい人では、用意するデータが違います。経営会議で今使っている資料を見ながら、表示する比較対象を決めてください。

岡田予算を立てて比べるより、起きたことを理解したい会社もあります。メーカーからの相談では、予算の策定はせず、数字を見たいという要望でした。

比較方法を後から追加できた例もあります。

岡田通販関連の会社では、5月にデータベースとマスタを設計しました。前月比・前年比の出し方を決めたのは7月の定例で、8月に画面へ反映しています。

日別・商品別に見られるデータがあるかを調べる

日別の推移・商品別の順位・システム切替をまたぐ前年比には、それぞれ日付・商品の識別情報・そろった数え方が必要
図1|見たい数字と元データに必要な情報

日別の推移には日付、商品別の順位には商品を識別できる情報が必要です。元データを管理する担当者からサンプルを受け取り、1行が何を表すかを確認します。

岡田出版系の商談では、項目を仮に置いた試作画面を先に見せました。届いたデータが月ごとの集計済みで、日ごとの推移や売れ筋トップ10は出せませんでした。受け取った項目に合わせて画面を組み直しています。

前年の途中でシステムを切り替えた場合は、前後のデータの形式と数え方にも注意が必要です。

岡田基幹システムが違っても、数え方が同じでデータの形が同じなら、前後をつなげて使えます。売った日で数える店と、入金した日で数える店があるように、数え方がそろっていないと、ツールに入れても数字が合いません。

経営ダッシュボードの作り方②Excelで予実を比べる

予実を比べるときは、予算と実績を同じ月・部門・管理科目で集計して並べます。月別・部門別の予算と伝票ごとの実績では、集計の細かさが違うためです。

Excelでの作業は、次の2つに分けて進めます。

  1. 予算表の用意と、実績の勘定科目から管理科目への対応付け
  2. ピボットテーブルでの比較表の作成と、元データの合計との照合

ここで扱うのは、月別の予算をExcelの比較表にする例です。

予算表の4項目と実績の集計単位

Microsoftの予算登録手順では、対象期間を決める日付、勘定構造、財務分析コード、予算金額などを入力します。 参照:予算登録エントリの作成|Microsoft Learn

期間・管理する単位・金額を分けて持つ考え方を、月別・部門別の比較表に当てはめます。たとえば、予算表の列は次のように用意できます。以下は本記事の作成例です。

列入れる内容
対象月年と月。別の年の同じ月を区別する
部門コード実績の部門と対応させるコード
管理科目売上・売上原価・販管費など、比較する科目
予算額対象月・部門・管理科目ごとの金額

実績の細かな勘定科目は、予算側の管理科目へ対応付けます。たとえば、旅費交通費と通信費を販管費へまとめる場合は、科目の対応表を作り、同じ月・部門ごとに合計します。伝票明細は残し、比較用の集計表を別に作ってください。

Microsoftは、年単位などの粗い目標を月・日単位で表示すると、誤った値になる例を示しています。細かい単位では空欄にする方法と、計算ルールで配賦する方法を説明しています。 参照:多対多のリレーションシップに関するガイダンス|Microsoft Learn

月単位の予算しかない段階では、予算との比較は月単位です。日別の実績は日別の推移として表示できます。日別の予算比較まで必要なら、予算担当者に配分方法を確認してください。

比較表を作って検証する4つの手順

表の用意、ピボットテーブルの指定、予算額・実績額・差額の並記、元データの合計との照合の順に進める
図2|Excelで予実の比較表を作る手順

Excelのピボットテーブルでは、見出しを付けた列形式のデータから、行・列・値を指定して集計します。元データを追加した後は、ピボットテーブルの更新が必要です。 参照:ピボットテーブルを作成してワークシートデータを分析する|Microsoft Support

この例では、予算・実績のそれぞれを月・部門・管理科目で集計し、同じ組み合わせの金額を横に並べます。

  1. 予算と実績それぞれの、1行の見出しを持つ表の用意
  2. ピボットテーブルの行(部門と管理科目)・列(対象月)・値(金額の合計)の指定
  3. 比較表への予算額・実績額・差額の並記と、実績額-予算額による差額の計算
  4. 比較表の元になる集計結果と、元データの合計との照合

費用の差額がプラスなら予算超過です。売上の増加とは意味が違うため、増減の色を決める際も科目ごとに判断してください。

岡田予算を後から載せるときに、予算と実績の細かさが合わないと作り直しになります。弊社の旧経営シートでは、実績の列の費用が予算の値のまま残っていました。原価と販管費が実態より少なく表示され、営業利益が高く見えていた例です。

経営ダッシュボードの作り方③期間を絞って試す

期間の追加とデータの切り方の変更は作り直し不要、入っていないデータの追加と数え方の変更は作り直し
図3|後から加える変更と画面の扱いの例

最初の画面を早く確かめたいなら、対象期間を絞って始めます。ただし、後から期間を足すときと数え方を変えるときでは、必要な作業が違います。期間を足したときは追加後に数字を照合し、作り直しになる変更は最初に確認してください。

過去分の追加後に数字を照合する

岡田通販関連の会社では、直近3か月分で始め、過去の分は行を足して入れました。20か月分を追加した後に集計表と数字が合わなくなりましたが、原因はコードの重複などデータ側にあり、画面は作り直していません。

店舗を絞って試す進め方もあります。

岡田出版系の商談では、数店舗くらいからテストして、広げていく方が進めやすいと説明しました。

数え方と必要なデータの種類は先に確認する

営業部の売上と粗利で作った後に、在庫など別の数字を載せる場合はどうなりますか。

岡田入っているデータの切り方を変えるだけなら、その場で出せます。入っていないデータを足す場合と、売上の数え方そのものを変える場合は作り直しです。部門ごとに粗利の数え方が違っていて、後から合わせる場合も、数え方の変更に当たります。

最初の対象を一部門に絞る場合も、後から載せたい数字と、他部門の数え方は確認しておきます。在庫や勤怠を追加する予定があれば、必要なデータの保管先と項目を先に調べてください。

経営ダッシュボードの作り方④更新と集計を確かめる

更新は見る人が数字を使う頻度に合わせ、AIで集計した数字は期間と計算の根拠を確かめます。未確定の数字の扱いも、画面の更新とあわせて決めます。

確かめる点は次のとおりです。

  1. 画面の更新:更新頻度と、未確定の数字の表示
  2. AIでの集計:期間と計算の根拠

更新頻度と未確定の数字の表示を決める

岡田毎朝見る人がいるなら日次にします。いなければ、週次で始めて日次は後から足します。経営会議が月1回で、日々の判断に使わない会社なら、毎日の集計は要りません。

画面はデータの取り込みやマスタと同時並行で作ります。まだ届いていない分があっても項目は出し、未確定として扱います。

画面には、データがいつの時点のものかを表示してください。日次の売上と月締めの費用を並べる場合、画面の更新日時だけでは、数字ごとの確定状況が分かりません。費用が未確定なら、利益も未確定として表示します。

AIで集計するときは期間と計算の根拠を確かめる

「先月の売上」だけの指示から、対象月と税抜・税込を指定し根拠の表を返させる指示へ
図4|AIで集計するときの指示の違い

岡田曖昧な言い方だと、AIが集計を間違えることもあります。「先月」「前年」のような期間の言い方や、売上が税込か税抜かという点です。集計のプロセスも含めて回答させ、根拠の表を一緒に返させた方がよいと考えています。

たとえば「先月の売上」という指示には、対象月と税抜・税込の指定を加えます。AIの回答では、指定した期間・金額区分を使っているかを根拠の表で確認してください。

まとめ|最初の画面に必要な数字とデータを用意する

最初の打ち合わせには、経営会議で使っている資料と、元データのサンプルを用意してください。見る人に必要な比較対象を確認し、元データの担当者と集計できる範囲を調べます。

予算と実績の単位が違えば、月・部門・科目の対応表を作ります。短い期間で試す場合も、後から使う部門の数え方は先に確認してください。画面へ進む前に、必要な数字と作れる数字の差を把握できます。

Excelで作った集計をシステム化する際の、既製品と開発の判断基準は、以下の記事で説明しています。

経営ダッシュボードの開発

どの数字が出せるか分からないままでもご相談ください

初回MTG:今の会議資料とExcelを伺い、試作する範囲を一緒に決めます。
2回目MTG:御社のデータで作った経営ダッシュボードの試作を無料でお見せします。

会議資料をもとにした範囲分け
御社の数字で作る試作画面
データの事前提出なしの相談

日別・商品別のデータが無い場合もお話しください

取材回答/監修
岡田 徹NOVEL株式会社 代表取締役

エンジニア出身。大阪大学在学中から複数のプロダクトを立ち上げ、2019年にNOVEL株式会社を設立。上場企業を含む60件以上のAI導入・システム開発を支援し、見積もりと要件定義は自ら担当する。著書『2冊目に学ぶ ChatGPTプロンプト攻略術』(C&R研究所、2024年)。

編集
NOVEL編集部NOVEL株式会社

社内のエンジニアや代表への取材と、お客様の導入支援の記録をもとに記事を作っています。NOVELは上場企業を含む60社以上のAI導入・システム開発を支援し、商談解析AI「DOKO」などの自社製品も開発しています。

公開 2026.10.20|最終更新 2026.10.20

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生成AI・AIエージェント・業務システムの開発と導入支援|AI導入の支援実績 60社以上/上場企業から中堅企業まで|2019年設立