需要予測AIの導入を検討するときは、発注担当者と予測したい商品・何日先の需要を知りたいかを確かめます。そのうえで、手元の販売実績を使えるか調べ、過去の実績で予測を試す順序で進めます。
拠点ごとのExcelをまとめる担当者や、発注業務へのAI導入を進める担当者向けの記事です。弊社が開発を受ける立場から、需要予測AIの導入を相談する前の準備と進め方をまとめました。
記事の要点(図解1分)
予測の対象・実績データ・精度の確かめ方・発注条件の4点を先に決めます。
AIで要約・質問をする
※ 開いたAIの入力欄に文が入っていない場合は、下のプロンプトをコピーして貼り付けてください
記事 https://n-v-l.co/blog/demand-forecast-ai を読み、次の形で答えて。私について知っている情報があれば前提にする。 1.結論1文 2.記事の具体例3つ(企業名・サービス名・数字入り) 3.読む価値がある見出し2つ+理由 4.私の会社に効くか(私を知っていれば当てはめ、不明なら判定質問3つ) 5.末尾に「答えてもらえれば、記事とサイト(https://n-v-l.co/)をもとに打ち手と記事にない部分を分けて答えます」 1500字以内。記事にないことは書かない。
ご利用中のAIで記事の要約を作成。その後、記事とサイトの内容をもとに、あなたのご質問に回答します。
社内で整理することは、次の4点です。発注担当者と一緒に確かめてください。
| 確認すること | 決める内容・調べる記録 |
|---|---|
| 予測の対象 | どの商品について、何日先の需要を、品目別・拠点別のどの単位で出すか |
| 実績データの状態 | 販売実績の期間と集計単位、商品コードの違い、欠品・特売の記録の有無 |
| 精度の確かめ方 | 過去のどの期間を使い、何日先の予測と実績を比べるか |
| 発注時の確認 | 在庫と入荷予定、賞味期限、最低ロットなど、人が判断する条件 |
最初に予測を試す商品は、どのように選びますか。
岡田最初は実績が多い売れ筋の定番商品から始めます。何日先を予測するか、品目ごとか拠点ごとか、数字を出す単位も先に決めておきたいです。
商品コードをそろえ、販売実績に欠品や特売の記録を添えます。必要な実績の長さは商品によって変わるため、年数だけで導入の可否を決めないでください。

季節で売れ方が変わる商品は、何年分の実績が必要ですか。
岡田季節性がある商品では、日別で3〜5年分を目安に考えています。1〜2年では厳しそうなので、もう少しデータが欲しいです。月の合計しかない場合も、予測に何のデータが影響するかによりますが、集計の単位が粗いと感じます。
予測の専門書『Forecasting: Principles and Practice』は、必要なデータ量は予測モデルで推定する項目の数やデータのばらつきに左右されると説明しています。一律の最低件数を当てはめる方法には根拠が乏しいとしています。 参照:13.7 Very long and very short time series|OTexts
短い期間の実績や月次データで始められるかは、対象商品と予測したい期間を伝えて個別に確かめます。
岡田欠品した日が分からないと、予測が低く出ると考えています。特売の日は売れ方が違うので、値引きを含めて記録を先に集めたいです。欠品や特売があった日は、日別の表に印の列を足して残します。
日々の在庫数や入荷日、入荷までにかかる日数も欲しいです。ただ、日別の実績が3年分あれば、欠品・特売の記録がない状態でまず予測を試し、精度を見て記録を足す進め方もあります。
岡田新商品は、似た商品の実績を使う形で予測を受けられます。一方、年に数回しか売れない商品は、予測には向かないと考えています。
データがそろっていても、品目が少なく担当者の判断で業務を進められている会社や、発注のやり方が決まっていない会社には、導入を勧めません。
必要な数字を決め、手元のデータから商品コードの対応を整理します。複数の表をまとめた後は、元の記録と照合してから発注担当者に渡します。

実績が短く、拠点ごとに商品コードも違う場合は、何から始めますか。
岡田最初に決めるのは、見たい数字です。次に、手元にどんなデータがあるかを調べ、商品コードなどのマスタをどう作るか決めます。その後の整備は並行して進めます。
拠点ごとに同じ商品のコードが違う場合、コードをそろえることが予測を始める条件です。基幹システムを途中で入れ替えていても、数え方やデータの形が同じなら、変更前後の実績をつなげて使えます。
岡田拠点ごとの実績を1つの表にまとめた後は、次の点を確かめます。
3つがそろったら、過去2〜3か月分を出して、今のレポートと同じ数字になるかを見ます。同じ数字になれば、予測を試し始めてよいと思います。
帳簿と実際の在庫のずれは、予測の検証と並行して直してよいと思います。ただし、どちらの在庫を正とするかは先に決めておきたいです。
予測を頼む前に、拠点ごとのExcelを1つの表にそろえる作業だけでも依頼できますか。
岡田データ整備だけの依頼も受けられます。お手伝いできるのは、商品コードをそろえるところからです。需要予測そのものも受けますが、何を予測したいかによって対応する範囲が変わります。
自社の商品と予測したい期間を決め、過去の実績で答え合わせをします。他社の的中率を比べる際も、対象と計算方法が同じかを確かめてください。

他社の的中率を、自社でも期待してよいですか。
岡田品目や何日先か、精度の数え方が違えば比べられません。売れ筋の商品だけなら近づく可能性はありますが、品目によります。導入前に、過去の実績を使って予測し、答え合わせするのが基本です。
『Forecasting: Principles and Practice』では、予測する時点より前のデータだけを使って検証します。実務で数期間先の予測が必要なら、数期間先の誤差を調べる方法も示しています。 参照:5.10 Time series cross-validation|OTexts
たとえば2週間先の発注を決めたいなら、過去のある日を起点に、当日までの実績で2週間先を予測します。答え合わせに使う期間の実績を学習に混ぜず、起点を変えて誤差を確かめる方法です。
岡田AIは一度でうまくいくとは考えていません。精度の調整が必要です。精度を約束できませんが、予測が外れたときの見直しまで受けます。本番では参考程度に使い始め、調整を続けながら使う範囲を広げていく方がよいと考えています。
今年から大口の取引先が増えた場合に、過去の検証と同じ精度を期待できるかは、その取引先の規模にもよります。
予測が出たら、人が根拠となった実績と現在の在庫、入荷予定を確かめます。新商品や特売など、担当者の判断を残す範囲も決めておきます。
岡田定番はAI、新商品と特売は人が判断する分け方がよいと思います。人が判断しないと分からないことは、人に任せます。販売実績が少ない商品や季節性のある商品では、担当者の直感の方が合うことも多いと考えています。

岡田予測の数字が合っていても、そのまま発注しない方がよい商品はあります。賞味期限が短く廃棄が出る商品や、最低ロット・納期に決まりがある商品です。
Microsoftの公式資料では、発注条件として最低数量や発注単位、調達にかかる日数を設定します。需要の予測値に加えて、発注条件を発注計画で扱います。 参照:Default order settings for dimensions and product variants|Microsoft Learn
Microsoftの有効期限を扱う計画では、既存在庫を期限内に使うことも考慮します。商品を使える日・入荷する日と有効期限によって、需要に充てられる在庫が変わります。 参照:Master planning for products with limited shelf life|Microsoft Learn
予測が300個でも、最低ロットが1,000個なら、発注数量をそのまま300個にはできません。必要数を上回る分を期限内に販売できるか、必要な日に入荷するかを発注担当者が確認します。AIを導入する前に、賞味期限・最低ロット・納期を管理している表や契約内容も集めておきましょう。
まずは発注担当者と、試したい定番商品、何日先の需要を知りたいか、数字を出す単位を決めてください。データを集める担当者は、販売実績の年数、拠点間の商品コードの違い、欠品・特売の記録の有無を調べます。
弊社への相談時は、予測したい内容と手元の記録を持ち寄ってください。商品コードの統一など、データ整備からご相談いただけます。

エンジニア出身。大阪大学在学中から複数のプロダクトを立ち上げ、2019年にNOVEL株式会社を設立。上場企業を含む60件以上のAI導入・システム開発を支援し、見積もりと要件定義は自ら担当する。著書『2冊目に学ぶ ChatGPTプロンプト攻略術』(C&R研究所、2024年)。


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